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Mike ミケ  作者: momonga
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私のお友達

私、ミケ。ノラ猫の子。生まれた時は兄と妹がいたみたい。でも、優しいぼうすけさんに拾われて隣りに住むアパートの大家さんのおばさんに育てられたの。



私のやりたいことは早く人間の言葉を覚えてお世話になった人に恩返しをすることだわ。



だから今朝もゆっくり起きたけど、学びたいことがたくさんあるのよ。



昨日はアパートの中を探検して私のお友達のガスパールさんに会ったわね。


ガスパールさんは昼間は寝ていて夜に活動する不思議なお友達なんだけど、何故か憎めなくてどこか面白いところがあるのよ。


それに美味しいものが大好きなの。

彼は美味しいもののためならあらゆる危険も物ともせず果敢に立ち向かう勇気があるのよ。


例えば、こんなことがあったの。


それはアパートのみんなが寝静まった夜、私は小さな音がしたから目を覚ましたわ。


ぼうすけさんの部屋の押入れの奥には小さな穴が開いていて私はそこを通って隣りに住む大家のおばさんの部屋に行ったの。


見ると暗がりの中でガスパールさんが戸棚によじ登りつまようじを使って引き出しを開けようとするから私は近くに行って声をかけたのよ。


「こんばんは。何をしているんです?」


ガスパールさんはことのほか驚いて私を見たわ。


そして言ったの。


「大きな音を出すんじゃない」


私はあんまり一生懸命な彼を放ってはおけなくてまた声をかけたの。今度は小さな声でね。


「何か手伝いましょうか?」


すると彼はもうゆっくりと引き出しを開けて自分だけ引き出しに入って中からアーモンドと煮干しの入った小さな袋を引っ張ってきて私に言ったわ。


「あばよ!」


そして素早く暗がりの中へ消えていったの。


大家の永谷におばさんの部屋に現れて颯爽と帰って行く彼を見て私はいつか友達になりたいと思ったわ。


これが初めてガスパールさんに会った時の出会いなの。



この後ひどくこの部屋に住む大家のおばさんがアーモンド入り煮干しの小袋を探していたけれど、おばさんにこの話をするのは控えておいたわ。


おばさんにはお世話になっているんだけど、あんまり颯爽としていた彼は私の中に留めておきたかったのよ!

まったく素晴らしかったわ。



そんな訳でこの前彼の家に遊びに行った時、いろんなものを見せてもらったわ。

美味しいものや不思議なものをたくさん集めているのよ。



美味しいものだけでなくて変わったものがたくさんあったから中でもキラキラしたものが気になって私はガスパールさんに聞いてみたの。

「どうして、こんなに同じものを集めてるの?」


ガスパールさんは驚いて私に言ったわ。

「同じものだって?」


私にはキラキラした何かにしか見えないのだけれどガスパールさんには違うものらしいわ。


ガスパールさんはニヤニヤしながら私に言ったわ。

「この世に同じものなんてひとつもないよ」


後で聞いたんだけどキラキラした何かはホウセキと呼ばれるものなんだそうだけど、どこで何に使うのかは私にはわからないわ。


彼が言うにはカネメノモノが好きなんですって。

..変わっているわよね。



だから私の知らないことを彼はたくさん知ってるのよ。



いろいろ思い出していたらなんだかお腹が空いてきちゃった。


昨日、ガスパールさんが運んでいたものを少しだけ分けてもらったから食べてみるわね。


う〜ん、しょっぱい。いい匂いのしょっぱいもの。


あんまり食べると喉が渇いてきそうだから残りは取っておきましょう。



さて、どこに取っておこうかなぁ..ぼうすけさんは片付けが苦手でいろんなところにものがあるのよ。


今朝も急いでお仕事に行ったわ。


そういえば、ぼうすけさん最近忙しそうだけど私に愚痴を言わないわね。



何故だろう?あやしい


昨日は遅く帰って来たけど、なんだか嬉しそうにしていたわ。


これはきっと仕事が楽しくなってきたと見えるわ。いいことだけど少し寂しいわね。



そうだ、わからないことがあった時は私のお友達に聞いてみるのが一番よ。



私のお友達のピーくんは自分のことをさすらいの渡り鳥って呼んでいるの。


ピーくんは昔どこかで飼われていてそのことを自慢に思っているのよ。

特に彼が気に入っているのは飼われていたところから逃げ出したことなんだけど、私には彼の自慢がよくわからないの。


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