ニンニキニキニキ
「何だとコラ!言うに事欠いて何て事を言いやがる!
ミケルンを将来嫁にするのは、このゴクワ様だぞ!」
シュウの言葉を聞いた
ミケルンの幼馴染というゴクワが激高した様子で、
そう宣言をした。
「い~え、私はマダ誰とも結婚をする予定は御座いません。」
2人の言葉を聞いたミケルンが告げる
「何だよミケルン!
あの子供の頃に2人で交わした約束を忘れちまったのかよ!?」
「ま、まさか・・・これは、もしかすると、
ミケルンさんは、子供の頃に幼馴染のゴクワと将来を誓い合うという、
お約束の言葉を交わしてしまっていた展開なのかっ!?」
「あ~、ありがちだよね、っていうか、
僕と嫁さんも、そのクチだったからね」
「あんた、もしかして、あの時の約束が有効だったと思ってるの?」
「お~!何だよ、ちゃんと、お前も憶えてるんじゃねぇかよ!
そうだよ、俺が右手に、
当時お前が可愛がっていたヒヨコのピーちゃんを持って、
大人になったら俺の嫁さんになってくれなきゃ、
この手でピーちゃんを握り潰すぞって言ったら、
お前が泣きながら『ゴクワ君の、お嫁さんになる』って言った
あの時の約束だよ!」
「あんな、脅しながらの約束なんて無効に決まってるでしょ!」
「子供の頃の、お前ホント最低なヤツだな・・・」
「それを、未だに有効だって思える精神が凄いよね」
「うるさいっ!うるさいっ!
約束したってったら約束したんだ!」
「あ~、はいはい、それよりアンタ、
いつまでも、ここで油売ってても良いの?
クエストが終わって帰って来たばかりって、さっき言ってたけど、
パーティーの人達との約束が何かあるんじゃ無いの?」
「あっ!?そうだった!
ここには、ミケルンの顔を、ちょっと覘きに来ただけで、
この後、皆とのクエスト成功祝いの打ち上げがあるんだったぜ・・・」
「やっぱり・・・
皆さんを待たせたら悪いから、早く向かいなさいよ」
「そうだ!そうだ!早くブタ獣人とか、
サハギンのナマカの元へ行っちまえ!」
「おい!お前、何で俺の仲間の事を知ってるんだ!?
さては、俺達のパーティーの事を、何処かで監視していやがったんだな!?
俺達を監視する理由は一体何なんだ!?」
「えっ?ホントに、そうなの?
いや、適当に言ったら、
偶々当たっちゃっただけ何んだけど・・・」
「そんな、ピンポイントな偶々があるかよ!
自分で言うのも何だけど、
ウチのパーティーは、変わり種のメンバーばかりだから、
偶々何かで当たる訳無いだろ!」
「いや、それはホント偶々だから、しょうが無いんだけど、
ゴクワのメンバーって、その3人組なのか?」
「いや、全部で4人組だ
サル獣人でアタッカーの俺ゴクワ、
ブタ獣人で盾職のハッカ、
サハギンで魔法使いのゴジョ、
そして、人族で僧侶のサンゾの合計4人組だな」
「フルコンプリ~!
僧侶のサンゾ来た~!」
「ハハハ、ホント偶然とは思えない面子だよね」




