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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
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事後の手続き

「ハイ、シュウ君、この書類は万国共通の物だから、

これでラビ子ちゃんと、ウサ太くんの2人は、

君の正式な奴隷として登録されたよ」


「ありがとう御座います。イケルさん」

シュウのギルドカードには、既に2人がシュウ所有の奴隷と記載されているものの、

奴隷商が発行する譲渡証明書が無かったので、

念のために作る事が出来るかをイケルに尋ねたところ、

快くサービスで発行してくれるとの事だったので、

シュウは書類の発行をお願いしたのであった。


「いやいや、お礼を言うのはコチラの方だよシュウ君、

兄が亡き後、兄の財布に入れてあった奴隷商の鑑札証や、

馬や馬車が無かったら途方に暮れていたところだからね、

シュウ君たちには感謝してもし切れない程だよ」


「警備隊長のマモルーヨさんから、イケルさんとお兄さんの奴隷商は、

他の一般的な奴隷商とは違い、不幸な境遇の奴隷を買い付けては、

優良な就職先を探してあげていたとお聞きしていたので、

これからも頑張って商売を続けて欲しいと思ってましたので・・・」


「ああ、兄が死んだと聞かされた時は如何どうしようかと思ったが、

君やマモルーヨさんのお蔭で、これからも商売を続けて行く勇気が湧いて来たよ」


「タダノーは、私の飲み友達だったからな、

これからも何か困った事があったら相談に来るんだぞ」


「はい、ありがとう御座います。マモルーヨさん」


「そうだ! イケルさん、お兄さんの馬車を護衛していた

冒険者の人達の事を御存じじゃありませんか?」


「ええ、彼らも、この街で生まれ育った者ばかりですから、

皆、良く知ってますが・・・そう言えば、兄の護衛に付いていた彼らは?」


「残念ながら、皆さん共、お亡くなりになられました。」


「そうなんですか・・・皆、まだ年若い子ばかりだったので残念です。

正直、兄を護り切れなかった事に対しては思うところがありますが、

兄が、同じ地元の彼らを可愛がって、

いつも、自ら指名依頼をしていたので仕方がありませんね」


「ええ、盗賊達の人数が多かったし、

それなりに、連携が取れた攻撃をして来る連中だったので、

そこそこの腕前の冒険者パーティーでも撃退は難しかったと思いますよ」


「でも、シュウ君たちは、弟さんとの2人だけで盗賊を撃退したんですよね?」


「ええ、俺も、そこそこには戦えるんですけど、

弟は、俺達が住んでる国で行われた剣の大会で、

優勝した事がある腕前なんですよ」


「国の大会で優勝ですか!?

それは凄いですね!」

「通りで若者2人だけで、あれ程の規模の盗賊団を撃破出来た訳だ・・・」


「ええ、今回も俺は後方から援護していただけで、

殆どの盗賊共は弟が仕留めたんですよ」


「君達兄弟は魔導車も持ってるから、

機動力面でも盗賊を圧倒していたと思うしね」


「えっ!?シュウ君たちは魔導車を持ってるんですか?」


「ええ、縁ありましてコウガ王国の有力者の方と知り合う機会があり、

格安で提供して頂いたんですよ」


「それは、ラッキーでしたね、

商売にさとい、我がルクシア共和国の商売人の中でも、

魔導車を入手出来ている者は、まだまだ少ないですからね、

それこそ、コウガ王国の有力者にでも伝手が無ければ、

資金があっても購入する事が出来ない状況の様です。」


「はい、とても幸運でした。

それと、話は変わるんですけど、

亡くなった冒険者の方達の御遺品も回収して来ているんですが、

御遺族の方々にお返しする事とか出来ますかね?」


「ああ、それでしたら、ウチに置いて行ってくれれば、

ウチと冒険者ギルドで交わした契約書の控えで、

今回のメンバーの確認が取れるでしょうから、

僕の方で、冒険者ギルドに御遺品の返還を頼んで置きますよ」


「そうですか? では、イケルさんのお言葉に甘えて、

その様な手配を、お願いします。」

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