表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
60/215

一転(いってん)

「何!?アポペン様が今、魔導通信機で通話されてられる相手が、

カメオーク閣下かっかだと・・・!?」

「そんな馬鹿ばかな・・・」

「何かの間違いでは無いのか!」

アポペンの取り巻き達が驚きの表情を浮かべながら会話を交わす。


「はっ!・・・はっ!・・・勿論もちろん御座ございます。

閣下より、この街の領主へと任命にんめいしていただいた時に、

お掛け頂いたお言葉は一言ごん一句忘れずにおぼえて居ります。」


「どうやら、本物のカメオーク閣下の様だぞ・・・」

「うむ、アポペン様の御様子ごようすからすると、その様だな・・・」

「あの様な小僧どもが閣下の知り合いだと言うのか?」


「まあ、俺達じゃ無くてあるじの知り合いなんだけどな・・・」

「そうだよね、シュウ兄ィ」


「・・・はい!勿論もちろん御座ございます閣下、

我が国より、この街の領主へと選ばれた私が、

国の法をおかはずが御座いません、

彼らの事は、この私アポペンが責任を持って対処たいしょいたしますので、

どうか、御安心をして下さいませ!

・・・はっ!では、これにて失礼をさせていただきおば致します。」

アポペンは、通信機なので音声しか相手に届かないのにもかかわらず、

ペコペコとお辞儀じぎをしながら魔導通信機の通信ボタンを切った。


「いや~、君達も人が悪い、

カメオーク閣下のお知り合いというのなら、

一言、そうげてくれれば良いのに・・・」

アポペンが、シュウに魔導通信機を差し出しながら、そう言った。


「いや、俺達のじゃ無くて、

俺達のあるじの知り合いなんだけどね、

それに、俺達が国家元首こっかげんしゅうしだてだと言っても、

実際じっさいに、こう話してみなきゃアンタ信じなかっただろ?」


「うっ、確かに・・・」


「アポペン様、今の通信相手がカメオーク閣下とおっしゃられるのは、

間違い御座いませんのですか?」

「何かの、お間違いなのでは・・・」


「いや、私が首都に行き、この街の領主へと任命された際に、

閣下がみずから、私へとお掛け頂いた

お言葉を話されていたので間違い無いぞ」


「そんな・・・」

「それでは・・・」


「うむ、先程さきほど閣下とのご通信でもお話した通りに、

今回の『水』に関連かんれんする事はすべて、彼らの思う様にしてもらう事となったので、

皆も心する様に!」


「それでは、我がオーストリッチ・マウス教団が破滅はめつしてしまいます!」

「何とか、御考おかんがなおしをアポペン様!」

「お願いします!」


「ならん!国家元首閣下が彼らの後ろ盾となるとおっしゃられているのだ、

であれば、私としては彼らの権利けんり保障ほしょうするほかはあるまいな、

この街としても、あの『水』が有名になればなる程にうるおうのは間違い無いからな、

そうだ!領主としての権限けんげんで、あの『水』に関する利益りえきには非課税ひかぜいとするか・・・?」


「いやいや、それは、この街で他の商売をしてる人達が面白く無いだろうから、

普通に税金を取る様にしてくれよ」

「そうだよね、依怙贔屓えこひいき駄目だめだよねシュウ兄ィ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ