密談(みつだん)
「そちらの竹筒に納められた液体の鑑定ですか?
確かに当ギルドでは専門の鑑定士による、
鑑定業務を行って居りますが、それなりのお費用が掛かりますよ?」
「ああ、それは聞いているから大丈夫だ
ミコチャさんだから、ぶっちゃけ話すけど、
その液体は、俺達が見つけた泉から汲んで来た水なんだけど、
どうやら体に良い成分が含まれているらしいんだよ、
それが証明出来れば、幾らかでも商売になる期待が持てるだろ?
だから、多少の出費は必要経費と考えれば良いのさ」
「元が泉の水だから原料費はタダだしね」
「むむっ、何やら儲け話の予感がビンビンしますね、分かりました
直ちに鑑定の依頼をして参りますので、
シュウ様方は、あちらの待合席にて少々お待ち下さいませ。」
ミコチャが受付カウンターの後方にある長椅子へと掌を向けながら、
そう告げたので、シュウとケンはそちらに腰を下ろして待つ事とした。
そうして2人が待つ事15分程度、
受付カウンターの後ろにあるドアの向こうから、
ドドドドッ!っいう振動音が聞こえて来ると、
ドアがバン!と開いて、そこから顔を出したミコチャが大声で、
「シュウ様、ケン様、直ちに当ギルド内にある会議室までご案内を致しますので、
ご足労下さいませ!」と告げた。
「ほい、了解。」
「分かりました。ご一緒します。」
2人は、ある程度、この展開が分かっていたので、
落ち着いた表情で長椅子から腰を上げた。
「こちらの会議室なら防音結界が施されて居りますので、
室内の声が外部へと聞こえる事が御座いませんので、どうぞお入り下さいませ。」
ミコチャの案内で小会議室とドアに表示がある部屋へと2人が入ると、
続けて部屋内へと入って来たミコチャが、ドアの鍵をカチャッ!と掛けてから、
部屋の壁にある、何らかの魔導具の稼働スイッチらしき物を操作した。
「ふぅ・・・これで、この部屋の中での会話を、
他の者に聞かれる心配は御座ませんのでご安心下さいませ
では、お二人とも、そちらの席へと腰を下ろして頂けますか?」
小会議室と入り口に銘打たれた、この部屋は、
部屋の中央に長いテーブルが置かれ、その両脇に一人がけの椅子が5個ずつ置かれて、
10人のメンバーが会議を開ける、こじんまりとしたスペースであった。
「はいよ」
「失礼します。」
シュウとケンは、ミコチャに促されて、
部屋の奥側に5つ並んだの椅子の内の2つに座った。
「では、私も失礼して・・・」
2人が腰を下ろすのを確認したミコチャは、
2人と向き合う形で、入り口側に並ぶ椅子の一つへと腰を下ろした。
「こうして、内密な話が出来る部屋へと案内をされたって事は、
俺達が期待した様な鑑定結果が出たって事かな?」
「結果を聞くのが楽しみだね、シュウ兄ィ」




