盗難防止
「そんじゃ、俺はコレで・・・」
「ホッコリーさん、僕はコレをお願いします。」
「オッチャン、オイラはコレね」
シュウ達は、様々な大きさや色合いのリュックが並んでいる棚から、
自分達の体型に合った大きさで、シュウは茶色系のキャネル色、
ケンは青色系でネイビー色、ポン吉は緑色系のアースグリーン色を選んで、
其々で持って来た。
「うむ、それでは空間魔法の付与を行うとするかな、
個人を認識する機能の方は、どうするかのう?」
「俺とケンのには付けて貰うとして、
ポン吉たちの孤児院に寄付する分のリュックは、どうするかな?
皆で使うんだから認識機能は付けられないけど、
そうすると、リュックが盗難に遭う危険性が考えられるもんな・・・」
「ホッコリーさん、リュックに『コウヤサン教会』っていう、
刺繍を入れる事は出来ませんか?」
「うむ、造作も無いぞい」
「そうか、良く目立つ様に刺繍を入れて貰えば、
取り敢えずは、盗難の抑止にはなるかな」
「うん、ある程度の予防にはなると思うんだ、
ポン吉くんも、それで良いかな?」
「うん、ありがとう兄ちゃん達!」
「それでは、サービスで刺繍に状態保存の魔法も、
付与して置いてやるぞい、
そうしとけば、ワシが魔法を解除しない限りは、
刺繍を切り取るなどが加工が出来なくなるからの」
「「ありがとう御座います。」」
「オッチャンありがとう!」
シュウとケンは、その場で空間魔法と個人認識を、
リュックに施して貰い背負って持ち帰る事として、
孤児院に寄付する分は、刺繍を入れるのに数日掛かるという事なので、
支払いだけを済ませて置いて、
後日、ポン吉に受け取りに出向いて貰う事として来た。
「兄ちゃん達、魔導リュックを買い終わったけど、
これから何処に行くんだ?」
ホッコリーの魔導具店から出た所でポン吉が、
シュウ達に、そう尋ねて来る
「教会の建物が傷んでいる所を、俺とケンで修繕するんで、
大工道具を取りに行かなきゃならんから、
俺達の魔導車が駐車してある、街の駐車場まで案内してくれや」
「ついでだから、商業ギルドの預金口座に預け入れる、
お金も取って来ちゃおうね」
「うん、分かった。
街の駐車場なら、こっちの道から行くと近いよ!」
「おう、付いてくから先導を頼むぞ」
「お願いするね、ポン吉くん」




