チクトクパソコンチクトクパソコン、皆から見えない様にな~れ!
『む~、地縛霊とは失礼なのです!
マリモは、新米とはいえ歴とした土地神なのです!』
自称、土地神の少女は、
シュウの軽口を聞き、頭から煙を出しながら
プンプンと怒った
「へ~、お前『マリモ』っていうのか、
俺はシュウってモンだ。
ついでに、コイツは弟のケンで、
アッチの子供2人が俺らのツレでラビ子とウサ太
その隣が商業ギルドの職員でイイネさんだぜ」
「よろしくね、マリモちゃん」
それに対しシュウとケンは、
マリモの怒りを軽くスルーして
自分たちの自己紹介という形で言葉を返す
『これはこれは、ご丁寧なご挨拶を頂きまして
ありがとうなのです。
こちらこそヨロシクお願いするのです。』
シュウ達の言葉を聞いたマリモは、
先程までの怒りをサクッと忘れたかの様に
ペコリとお辞儀をしながら礼を返した
「あの~、先程からシュウ様とケン様は、
どなた様かとお話をされて居られるのでしょうか?」
「お二人の御様子からすると、
その様にお見受けできるのですが、
私たちには、シュウ様方のお相手のお姿が
見えていない御様子です。」
「シュウ兄ちゃんたち、だれと話してるんだ?」
「あれ?イイネさん達には、
マリモの姿が見えて無いのか?」
『見えないし、声も聞こえないのが普通なのです。
マリモは、その素晴らしき神力によって、
自らの姿気配を眩ませているのですから、
見えたり聞こえたりしているシュウ達の方が
オカシイのです。』
「おかしい言うな。
そんじゃ、俺とケンは傍から見たら
2人して誰も居ない空間に向かって話し掛けてる
危ないヤツらに見えてるんじゃねぇかよ、
お前の、その素晴らしき神力(笑)とやらを切って、
イイネさん達にも見えたり聞こえたり出来る様には
出来ないのかよ?」
『む~、何か、そこはかとなく
馬鹿にされてる気がしないでも無いのですけど、
神力を切れば他の人にも見聞き出来る様になるのです。』
「やっぱそうなのか、
そんじゃ、イイネさんにも、
これから、俺がする話に参加して貰わなきゃならないんで、
見聞きできる様にしてくれないか?」
『マリモの事を普通に見聞きする事が出来るって事は、
シュウとケンは、何らかの形で女神フェルナ様と
関わり合いがあるという事で信用が出来るのですが、
こちらの方々を信用しても大丈夫なのです?』
「おう、この俺がバッチリ保証するから大丈夫だぜ」
「イイネさん達が皆、善良な人達っていうのは
僕たちが保証するよ」
『シュウとケンが、そこまで言うなら
マリモも信用するのです。
では、マリモの素晴らしき神力を解除するのです。
ラミレスラミレスロロロロロ~・・・なのです!
ふぅ・・・これで、他の人達にもマリモの事を
見聞きする事が出来る様になったのです。」
「おう、そうか!
イイネさん達、コイツの事が見える様になったか?」
「わ~!ちょ~カワイイです!シュウ様、ケン様、
この素晴らしくカワイらしい生き物は
何なんですか!?」
「イイネさんが仰る様に、とてもカワイイですね!」
「シュウ兄ちゃん、ケン兄ちゃん、
この、チッコい、キツネ獣人の人っぽいのは何なんだ?」
「お~、ちゃんと皆にも無事に見える様になったみたいだな、
コレは、『自称』土地神とか言ってるマリモだな」
「イイネさんが言った生き物なのかは兎も角、
シュウ兄ィが言う様に、彼女の名前はマリモちゃんだよ」




