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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
207/215

なのです。

「ってな訳で・・・おい!

やしろん中に居る『誰か』さんよ、

ちょっくら外に出てきて、

俺達に話を聞かせてくんねぇか?」

謎の社に向かいシュウが、そう声を掛ける


「ええっ!?この御社おやしろの中に

何方どなたかがいらっしゃるのですか?」

突然、社へと向かい声を掛けたシュウに対し

驚きの表情を浮かべながらイイネが問い掛ける


「この中・・・っていうか、

この社自体に宿ってる?的な『何か』の存在を

感じ取ってるって感じだな」

「うん、僕も、シュウ兄ィが感じ取ってる

『何か』っていうのが居るのは感じられるね」


「ケン様にも分かるのですね・・・」

「御社にいらっしゃるのなら神様的な存在の

方が宿られて居られるとかですかね?」

「オレには、ふつうの小っこいジンジャにしか

みえないけどな」


「お~い!居留守を使っても無駄だぞ、

俺やケンには、お前がソコで息を潜めて

ジッとしてるのが分かってるんだからな、

早い事、出て来て俺達と話をしないと

住む所が無くなっちまうぞ?」

シュウは、外出時には何時も自らの背中へと背負ってる

魔導リュックを傍らの芝生の上へと下すと、

その中から大きな木製のハンマーをスルスルと取り出し

社を叩き潰さんとばかりに振り上げるポーズを取った


『わ~っ!待つのです待つのです!

ちゃんとアナタたちと話をするから、

ワタシのおウチを壊してはダメなのです!』

シュウが大ハンマーを振り上げた途端

ポン!という小さな破裂音と、

ポワンという感じの小さな白い煙と共に

身長15センチ程の、見た目は10歳程度の年齢に見え

銀色のオカッパ髪に緑眼で巫女服という

日本人のシュウとケンからすると

外国人の少女がコスプレでもしてるかにしか見えない

少女が社の屋根の上へと現れる

その少女の頭にはピコピコと動く3角形のケモ耳があり

巫女服のお尻の辺りと思われる部分からは

キツネの様なモッサリとした白いシッポが突き出ていた


「ふん、お前がソコに居るのは分かってたんだから、

とっとと出て来て話をすれば良かったんだよ、

そうすりゃ俺も、こんな余計な手間を掛けないで

済んだのによぉ」

シュウが、大ハンマーを再び魔導リュックの中へと

戻しながら、そう愚痴を溢す


『ワタシのおうちを壊さないのです?』


「うん、僕もシュウ兄ィも大工だからね、

古くなってガタが来たとか、危なくでもならない限りは

建物を無暗に破壊したりとかはしないよ」


『む~、ワタシの事を騙したのです?』


「いいや、騙したんじゃ無くて、

戦略的な示威行為ってヤツだな・・・」


『せ、せん?じ、じいこうい?・・・む~

わざと難しい言葉を使って、

ワタシの事をケムに巻くつもりなのです?』


「まあ、その辺の事は取り敢えず置いといて、

俺達と少し話をしてくんねぇか?」


『む~、何か納得が行かないのですが、

約束なので話はするのです。』


「あの~、先程からのシュウ様とケン様の

御様子からすると、

お二方には、何らかの存在がお見えになっていらして

その存在と会話を交わされていらっしゃるのですか?」

「ええ、イイネさんがおっしゃる様に、

確かに、そんな感じに見受けられますよね」

「兄ちゃんたちにだけ、なんか見えてんのか?」

シュウとケンの様子を傍らで見守っていた

イイネとラビ子、ウサ太らが、そう発言をする


「えっ?イイネさん達には、

コレの姿が見えたりとか、声が聞こえたりしてないのか?」

「皆の様子からすると、そうみたいだね、シュウ兄ィ」


『コレ言うななのです!

こう見えても、わたしはれっきとした

この地を守る土地神の一柱なのですよ!』


「えっ?お前が土地神だって?

そりゃ地縛霊かナンかの間違いじゃ無いのか?」

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