予定は未定
「シュウ兄ィ、今日は何かやる事があるかな?」
「この街の観光スポットも、
既に全部見尽くして仕舞いました感がありますよね」
「シュウ兄ちゃん、またナンか
おもしろいことでも始めないのか?」
当初、シュウが入れ込んでいる『ニャンでも百貨店』の
店員ミケルンに良い所を見せるが為に、
店舗と自宅に洗浄機能付き便座を据え付けたら
ピョロリの街を出立する予定であったシュウら一行であるが、
街長であるピョロピョ~ロと、その執事のバトリャ~より、
知り合いの街長らに、この街に完成した緊急時避難用の
地下シェルター施設を実際に見せ、
その有用性を知って貰った後に、紹介をしたいとの話を受けて
街での滞在を2週間程延長していたのであった。
「おう!昨日、暇だったんで建築業ギルドに行って
俺らの口座の残高を確認して来たんだけどよ、
今回の地下シュルターの建設費の他にも
『コウヤサン・ウォーター』とか家具とか
その他諸々が振り込まれてて、凄ぇ残高になってたんだよ、
そこで、俺達が口座に、あんなに沢山の金を溜めこんでいたら、
この国の経済が回らないからよ、
ここは、いっちょ俺達が上げた利益を社会に還元するって意味も込めて、
近い将来、俺とミケルンさんの愛の巣を建てる予定地を買いに
出掛けようと思ってるんだ。」
「ええっ!?シュウ兄ィ、この街に土地を購入するの!?」
「シュウ様が仰られていた事は良く分かりませんでしたが、
お出掛けになられるのでしたら、お供を致しますね」
「シュウ兄ちゃん、出かけるんだったら、
オレも、いっしょに連れてってくれよな」
「ああ、ケン、
俺は、その心算だぜ、
それから、ラビ子とウサ太も暇潰しぐらいにはなるだろうから、
一緒に付いて来ても良いぞ」
「まあ、暇なのは僕も同じだから、
一緒に出掛けるよ」
「ありがとう御座います。シュウ様」
「サンキュ!シュウ兄ちゃん」
シュウ達一行は、この街に土地を購入したいシュウに附き合って
情報を入手するべく商業ギルドへと向かった。
「こんちゃ~!」
「こんにちは、お邪魔します。」
「お邪魔致します。」
「イイネ姉ちゃん、ひさしぶりだぜ!」
商業ギルドの入り口の扉を潜った一行は
口々に思いの言葉を述べる
「いらっしゃいませ、皆様
本日は、当商業ギルドのピョロリ支店へと
ようこそお出で下さいました。
それから、こんにちはウサ太君、
今日も元気一杯って感じで羨ましいわね」
シュウらの言葉に対して、
受付カウンターへと付いて居た
顔見知りの受付嬢であるイイネが、そう返事を返した。
「イイネさん、ちょっと俺の相談があるんだけど良いか?」
そんな、イイネに対し、
シュウが、そう言葉を投げ掛ける
「はい、シュウ様、どの様な御用件でしょうか?」
「実は、この街に土地を購入したいんだけどさ、
街の住人じゃ無い俺でも買えるのかな?」
「シュウ様が、この街の土地を買われるのですか?
はい、土地の購入希望者が、この街の住人では無い場合は、
街長で在らせられるピョロピョ~ロ様の許可が必要となるのですが、
シュウ様なら、問題無く許可が下りると思いますので、
御購入は可能であると思われますが・・・」
「へ~、ピョロ君の許可があれば、
俺でも買えるのか、
ピョロ君には、行く行くは、
この街に戻って暮らすって話してあるから、
まあ、その辺は大丈夫かな」
「それで、実際に御購入されるとして、
どの様な立地条件で、
どの位の広さを必要とされて居られるのでしょうか?」
「え~と・・・場所的にはミケルンさんのお店の近くで、
広さは1000坪もあれば良いかな?」




