↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
20/215

日本人のDNAに刻(きざ)まれているらしい

「それじゃあ、俺達は出発します。

色々とお世話になって、ありがとう御座いました。」

「昨夜(ゆうべ)はご馳走様(ちそうさま)でした。」

歓迎(かんげい)の宴(うたげ)が開かれた夜が明けて、

シュウとケンの2人は次なる目的地の『アナポーの街』へと出発しようとしていた。


「気を付けて行かれるんですぞ」

「また何か新しいアイデアが閃いたら連絡して下さいね」

「2人とも元気でな」

昨夜の宴が大いに盛り上がった事と、

2人の出発が早朝という事もあって、

ラッセン村からの見送りは村長のヒジガミと、その甥(おい)のヒザガミ、

そして、2人をこの村へと案内したフツーニの3名であった。


「はい、皆さんもお元気で、

また機会(きかい)があったら村に寄らせて頂きます。」

「何か考え付いたら手紙出しますね」


「おお~い!待ってくれ~!」

その時、大きな土煙(つちけむり)を上げて猛(もう)スピードで、

大声を発(はっ)しながら駆(か)けて来る者があった。


「ああ、タカムーラさん、

俺達の見送りに来てくれたんですか?」

「ありがとう御座います。」


「2人とも朝だからって立つのが早すぎるぜ」


「いや、『立つ』じゃなくて『発(た)つ』ですからね」


「俺もフツーニと同じく、

2人から魔法が付与(ふよ)された凄(すご)い弓を貰(もら)ったのに、

まだ、ちゃんとしたお礼を言って無かったからな」


「いえ、タカムーラさんにもお世話になったので、

ほんのお礼の気持ちですから、気にしないで下さいよ」

「同じ物で芸が無くてすみません」


「いやいや、俺達ケンタウロス族は、

弓と下ネタに関しては、この世界で随一(ずいいち)だからな、

この弓さえあれば、この近辺で並ぶ者無しだぜ、

まさしく『テンガで夢精(むせい)』ってヤツだな」


「それを言うなら『天下無双(てんかむそう)』だろ!」


「おいおい、聞き捨てならない事を言うなよタカムーラ、

俺だって同じ弓を貰った

この道20年のベテラン猟師だぞ、

こと弓に掛けてはケンタウロス族の、お前にだって引けを取らんさ」

タカムーラの言葉を聞いたフツーニが、クレームを付ける


「ほう、ケンタウロス族に置いて、

『棒状(ぼうじょう)のモノを握(にぎ)らせれば、

右に並ぶ者無し※但(ただ)し左にはあり』と称(しょう)された

この俺に弓で勝てるって言うのか?」


「ああ、弓では負けねぇぜ!」


「じゃあ、これから森に行って狩りで勝負してみるか?」


「おう!こちらこそ望(のぞ)むところだぜ!」


「おいおい、2人とも狩りで勝負に行くのは良いが、

ちゃんと、シュウ君とケン君を見送ってからにしろよ」

そのままの勢(いきお)いで狩りに出掛けそうな雰囲気(ふんいき)の2人を、

村長が嗜(たしな)めた。


「おお、そうだった今朝は2人の見送りに来たんだったな」

「ああ、危(あや)うく忘れて飛び出してイクところだったぜ、

そう言えば、シュウ達に聞こうと思ってたんだが、

昨日、サスケ陛下と親しく話していた様だが、

2人は温泉って知ってるか?」


「ええ勿論(もちろん)、知ってますよ、

俺達は温泉が大好きですからね」

「よく、休みの日を使って家族で入りに行ってたよね」


「じゃあ陛下が造った

ケモイヤー村にある、大露天岩風呂温泉は知ってるか?」


「えっ!何ですか、その非常に興味(きょうみ)をひかれる、

魅惑的(みわくてき)なネーミングは!?」

「名前を聞いただけでワクワクするね!」


「この国の北東の端(はじ)にあるケモイヤー村で、

陛下が温泉を掘り当てて造ったんだよ、

名物料理なんかも美味いから、2人とも機会があったら行ってみた方が良いぞ、

体の大きな俺達ケンタウロス族でも、ゆったりと浸(つ)かれる広大な露天風呂に、

じっくりと時間を掛けて入ってると『アソコがモコモコ』してくるんだ」


「それを言うなら『体がポカポカ』だろ!」


2人は、タカムーラから思いも寄らない有用(ゆうよう)な情報を貰(もら)い、

ラッセン村を後にした。


「え~と、向かう先は『アナポーの街』だったな・・・おっ、あったあった

ここから大体、80キロぐらいの場所にあるみたいだな、

ナビをセットしたから向かうとしようぜ」


「オッケー、シュウ兄ィ」

シュウが『亜空(あくう)トレウス』の助手席でカーナビをセットしたので、

運転席に着いたケンが発進させた。


「それにしても、この世界に来て初めて訪(おとず)れた村が、

ラッセン村みたいな良い所で良かったな」


「うん、中には排他的(はいたてき)な場所もあるだろうからね」


「ああ、それに温泉の情報が手に入ったのは大きいな、

落ち着くまでは行けないだろうけど、

その内、時間に余裕(よゆう)が出来たら行ってみたいよな」


「うん!絶対に行こうよシュウ兄ィ」


アナポーの街へと、2人を乗せて街道を進む『亜空トレウス』は、

2人の魔力を動力源としている所為(せい)か、

普通のガソリンエンジンを積んだトラックの様な、

大きなエンジン音は無く、

その静粛性(せいしゅくせい)と進行速度の速さから、

魔獣に襲(おそ)われる事も無くスイスイと進んで行く

「そう言えば、サスケ陛下から頂いた白金貨なんだがな」


「うん、な~にシュウ兄ィ?」


「あのお金には、なるべく手を付けない様にして旅を続けようと思うんだ」


「うん、僕もその方が良いと思うよ、

ヒザガミさんから貰(もら)った食卓セットの代金もあるからね」


「ああ、そうだな、

サスケ陛下が、本当に困った時にだけ使う様にと、

俺達を信頼して授(さず)けて下さったんだから、

次に陛下にお会いする時まで、何とか手を付けずに切り抜けて行こうぜ」


「うん!分かったよシュウ兄ィ、頑張ろうね」




(そう思っていた時が、俺たち兄弟にもありました・・・)


「はい!確かに白金貨1枚、1000万ギルのお支払(しはら)いを頂(いただ)きました。

こちらが領収書(りょうしゅうしょ)となって居(お)りますので御確認(ごかくにん)下さいませ、

またの当店のご利用をお待ちして居ります!」


「「はい・・・」」

(まさか、次に訪(おとず)れたアナポーの街で早くも手を付ける事になるとは、

俺達も思っても見ませんでした・・・)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。