彼(か)の名はミツグ君なり
「へ~、シュウさんとケンさん御兄弟が、
腕の良い大工さんっていうのは本当だったんですね・・・」
ピョロリの街を治める街長である、
ピョロピョ~ロよりのゴーサインが出たので、
シュウとケンの兄弟は、ラビ子やウサ太は元より
建築業ギルドよりの応援の職人なども時々受け入れて
約1か月の期間を掛けて、街の随所にある公共施設や
公園などの地下空間を利用して、
合計7カ所の避難用地下シェルターを完成させた。
本日は、商業ギルドや建築業ギルドの職員による
ピョロリの街に暮らす住人達向けの使用説明会が開催されて居り
シュウ達も、『ニャンでも百貨店』の店員であるミケルンを誘って
一緒に参加していた。
「いや~、それ程でもありますよ!」
「シュウ兄ィ、ちょっとぐらい謙遜をする
奥ゆかしさを感じさせる、寡黙なタイプの男の方が、
僕はモテるんだと思うんだけどなぁ」
「でも、シュウ様とケン様が素晴らしい大工職で在らせられるのは
間違い無いと思いますよ」
「うん、兄ちゃん達の仕事の早さと正確さは
ホントすげぇよな!」
「ええ、建築に関しては素人の私から見ても
この施設の凄さは理解出来ますよ、
とくにアノ、おトイレにあった『洗浄便座』ですか?
あの発明は素晴らしいと思いますね、
ウチの、お店や自宅のトイレにも欲しくなりました。」
「ハッハッハッ、お任せ下さいミケルンさん
近い将来に2人の愛の巣となる予定である、
現在、俺が設計中の豪華20LLLLLDDDDDKKKKK
ウルトラ・スーパー・ゴージャスハウスの、
各所に10カ所設ける予定のトイレには、
消臭機能と自動乾燥機能と音消し機能と録画機能を追加した
最新版の便座を採用する予定です!」
「シュウ兄ィ、どこから突っ込めば良いのか判断に迷う
内容の構想だけれども、
取り敢えず、録画機能が付いて居たら逮捕されるからね?」
「シュウ様!お料理や、お掃除お洗濯などを頑張りますから、
私とウサ太も、是非そのウルトラ・スーパー・ゴージャスハウスに
住まわせて下さいね!」
「うん!オレもお皿とかを並べるのガンバるよ!」
「その、色んな機能が付いた便座というのには、
とても興味がありますが、今の所、
私がシュウさんと一緒に、その豪邸に暮らす予定は御座いません」
「か~ら~の~?」
「からの?」
「シュウ兄ィ、ミケルンさんにとっての、
異世界の日本のギャグは通用しないと思うよ」
「ケン様、今のはニホンのギャグなんですか?」
「シュウ兄ちゃんって、ときどき
イミの分からないギャグを飛ばすよね」
「まあ、今の所はマダマダ設計段階で、
実際にウルトラ・スーパー・ゴージャスハウスに着工するのは、
ケンを日本に送り返してからになるから、
取り敢えずは、ミケルンさんの所のお店と自宅とに、
取付サービス込みで洗浄便座を無料プレゼントするかな・・・」
「そうそう、そういう細かい点数稼ぎとかの方が、
将来的に良い結果を生み出すと思うよ」
「私達も、お手伝いを致しますね」
「オレもバッチリてつだうぜ!」
「いえいえ、無料で取付までサービスして頂くなんて
申し訳がないですから、
ちゃんとした正規な価格を支払わせて頂きますよ?」
「ミケルンさん、俺とケンは開発者特権で、
商業ギルドから、
洗浄便座をチョ~格安で購入出来る事になってるから、
遠慮なんてする必要は全然・全く・とことん無いぜ!」




