お尻だって洗って欲しい
「用を足した後に自動で洗浄してくれる便座なんて、
今から使って見るのが楽しみだよね、爺ィ」
シュウから、便座の機能を聞いたピョロピョ~ロが
執事のバトリャ~に告げる
「ホッホッホッ、坊ちゃん
ここは非常時に避難する為の施設なのですから、
使う機会が訪れない方が宜しいのですよ」
「あっ、そう言われて見れば、そうだよね、
でも、こんなに凄い機能が出来たのに、
使ってみれないって言うのも残念だな・・・」
「ピョロ君、それだったら心配いらないぜ、
今後の地下シェルターの需要も見込んで、
この洗浄機能付き便座は、
商業ギルドで大量に生産してもらってるから、
ピョロ君の所の館にも取り付けられると思うよ、
尤も、耐汚れとか耐久性を上げる魔法を
付与するするのは高額になると思うから、
一般向けの便座は、小まめに掃除をして貰う必要とかが
あるけどな」
「うん、普通の人だったら、
便座に魔法を付与するなんて思い付きもしないだろうからね」
「そうですな、元々便座などという物は、
小まめに掃除をする物だし、さして問題にはならんでしょうな」
「ああ、商業ギルドには、
なるべく耐水性が強い、丈夫な素材を使ってくれと
頼んで置いたから、
雑巾を使って水拭きなんかをしておけば、
結構、長い事綺麗に使えると思うぜ、
そんじゃ、俺の方からの便所の説明は以上なんだけど、
他にも、何か聞いて置きたい事とかあるかな?」
「ううん、僕の方は大丈夫なんだけど、
爺ィの方は如何かな?」
「はい、私の方も大丈夫ですな」
「そうか、そんじゃ最初の予定通りに、
後は、バトリャ~さんの執務室と寝室に案内すれば
今日の取り扱い説明会は終了かな」
シュウは、皆を案内して残りの説明を済ませた。
元々、バトリャ~の執務室と寝室は、
先に説明を終えていたピョロピョ~ロの部屋の
下位互換といった内容だったので、
さして時間を掛ける事無く終えたのであった。
「どれもこれも、凄い機能や仕掛けがしてあって、
立派な避難施設が出来上がったよね、爺ィ」
「はい、坊ちゃん
私の想像を遥かに超える様な、素晴らしい出来栄えでしたな」
「施主のピョロ君と、その補佐役のバトリャ~さんに
そう言って貰って良かったよ、
そんじゃ、街中に造る地下避難シェルター施設の計画の方も
進めさせて貰うって事で良いかな?」
「うん、僕は、このままで進めて貰っても
構わないと思うんだけれども、
爺ィの方は如何かな?」
「はい、私も大丈夫だと思いますが、
シュウ殿、今回のピョロピョ~ロ様の館に御造り頂いた施設と
一般向けの施設にて、大きく相違する点などは
何か御座いますかな?」
「う~ん、基本的には館で働いてる人達向けのスペースと
それ程、変わりが無いんだけど、
違いって言えば、外の状況を見るモニターの代わりに
ピョロ君のシェルターとの通信設備があるとか、
風呂桶が無くてシャワー設備のみとか、
さっきも言ったけど、便所の掃除が必要だとかかな・・・
あっ!そうそう、ピョロ君やバトリャ~さんが入る事は無いと思って
説明して無かったんだけど、
ピョロ君の所も、これから造る一般向けの所も、
厨房に隣接した食材置場には、俺の建築魔法を使って
防菌や低温になる様にしてあるから、
日持ちをしそうな食材を何年か置きにでも
入れ替える様にしてくれるか?」




