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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
194/215

技術転化

「それで、この大型薄型魔導映写機に使われてる

マル秘扱いの素材なんだが、

俺やケンが生まれ育った国では『科学』って

技術を利用して実現化していたのに対して、

この国では、魔法技術を利用するのが主流だろ?

だから、魔法と相性が良い魔獣由来の素材で

自由に色が変えられる物が無いかを、

商業ギルドのイイネさんに頼んで探して貰ったんだよ、

そこで、ピョロ君は『カメレゴン・フライ』っていう魔獣を

知ってるか?」


「う~ん、僕は聞いた事が無いなぁ・・・

爺ィは、そんな名前の魔獣って聞いた事が有る?」


「はい、坊ちゃん

確か、マッスル王国の『魔の森』という所に生息する

大型のトンボに良く似た魔獣と聞いた覚えがありますな」


「おお~!流石はバトリャ~さん、

元大商会の会長さんだっただけの事はありますね、

バトリャ~さんが今言った様に、

カメレゴン・フライって魔獣は、

マッスル王国の、魔の森ってとこで生息している

全長5メートルもある、

見た目トンボに似ている魔獣なんだが、

その特徴が面白くて、

獲物を狩る際に、直径1メートルもある大きな目玉を

周囲の風景に合わせて色を変え擬態して、

油断して近付いた獲物を仕留めるっていうんだよ」


「へ~、そんな魔獣が居るんだね、

一度、現物を見てみたいものだけれども、

全長5メートルもあるトンボじゃ、

僕なんか危なくて近寄れそうに無いよね」

「はい、坊ちゃん

トンボ型の魔獣は、得てして肉食が主ですから

近寄るのは非常に危険が伴う行為だと思われますな」


「ああ、それこそ、ピョロ君が近くに行ったら

『オレ、オマエ、マルカジリ』だろうな、

そんで、今まで、そのカメレゴン・フライの目玉部分の

素材ってのは、

死んだ時の色で固定されてるもんだから、

バラバラにして、色んな色を組み合わせた

モザイクタイルみたいな使われ方をしてたんだけど、

俺が考えたのは、電気信号を利用すれば、

その目玉素材の色を、

自由に変えられるんじゃ無いかって事なんだよ」


「デンキシンゴウ?」

「ほぉ、シュウ殿

それは、一体全体どういった仕組みなのですかな?」


「俺も専門家じゃ無いんで、

詳しい事なんかは分からないんだが、

俺達、人や動物なんかが体を動かしたりする時ってのは

頭の脳ミソから、微弱な電気の信号が送られて、

どんな風に体を動かせっていう

命令が下されてるそうなんだよ」


「へ~、僕達の体の中には電気が流れてるんだね~」

「はい、坊ちゃん

私も初めて耳にしました。」


「まあ、そんな訳で、

イイネさんに頼んでカメレゴン・フライの目玉の

素材を入手して貰ってから、

商業ギルドの開発部の人達に頼んで、

色んな強さとか種類の電気を素材に流して

実験して貰った結果、

自由に色が変えられる事が発見出来たって訳だな」


「今回の、避難用シェルターに使う為の魔導具関連で

沢山の新しい技術が開発されたんだね」

「まさに、シュウ殿の優れた知識は、

この世に新技術を生み出す宝庫ですな・・・」


「イヤイヤイヤ、俺が持ってる知識なんて

みんな付焼刃つけやきば的なもんなんだから、

根本には、ちゃんとしたホンモノが有って、

ただソレを焼き直してるだけにしか過ぎないんだよ」

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