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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
193/215

映像画面はカメアタマ工場製

「ところで、シュウ

さっき言ってた『ナンチャッテ暖炉だんろ』って何なの?」

ピョロピョ~ロがシュウに尋ねる


「ああ、それだったら、

あの、リビングスペースにある、

一見、暖炉に見える魔導具の事だよ、

密閉された地下空間で薪なんて燃やしたら

空気が汚染されて危険だから、

見た目には薪が燃えている様に見えながら、

実際には火魔法の魔石と、風魔法の魔石を組み合わせた

環境にクリーンな暖房設備なのさ」


「それって、普通の暖房用魔導具じゃ駄目なの?」

「私も、坊ちゃんと同じく、

暖炉の形に拘る理由が分かりませんな・・・」


「ああ、それな!

俺も専門家じゃ無いんで、

詳しい理由とかは説明出来ねぇんだけどさ、

何か、人って暖炉とか焚火で揺らめく炎を見てると

心が落ち着く作用とかがあるんだってさ、

俺やケンが暮らして居た国って、

夜になっても凄ぇ家ん中や、街中が明るくって、

今一、実感出来ていなかったんだけどさ、

この国に来て、旅の途中とかに夜営する機会とかが

あった際に、それが実感出来てさ、

今回のリビングにも導入したってところだな」


「ふ~ん、暖炉の炎に、

そんな作用があったなんて知らなかったなぁ~」

「私は、商会を経営して居た頃に、

シュウ殿の様に野営の経験がありますから、

仰ってる事は良く分かりますな」


「ハハハ、ピョロ君は、

昔の俺やケンみたいに、真っ暗闇の恐怖的な物は

経験する機会が無かっただろうからな、

俺が思うところ、

今みたいに道具や武器が発展する以前の時代に、

夜の闇に紛れて近付く野獣なんかから、

自分や家族、仲間なんかを守る為に焚いていた

焚火や、篝火なんかの記憶から、

安心感が湧いて来てるんじゃねぇかと思うんだよな、

実際に、火を嫌う魔獣なんかも多いらしいしな」


「なる程、そう言われると、

何か僕も分かる様な気がするよ」

「ええ、夜営の際に火を絶やさぬのは

旅をする者に取っては鉄則ですからな・・・」


「まあ、ナンチャッテ暖炉に関する説明は、

こんなもんにしといて、

次なる説明は、このリビングスペースで、

俺が一番、設置するのに力を注いだとも言える逸品

『100インチ魔導映写機』だな!」

シュウが、ババ~ン!という効果音が聞こえてきそうな

仕草とハイテンションにて、

皆の視線を、リビングスペースの壁面へと誘導した。


「この、大きな黒いのって魔導映写機なの?」

「私も、これ程までに大きな画面を持つ品は

始めて目にしますな、

それに、先程の坊ちゃんの執務室でも

気にはなっていたのですが、

この魔導映写機の薄さは・・・?」


「ああ、商業ギルドに頼んで開発して貰った

恐らく世界でも最大級ってクラスの物だな、

ちなみに、100インチっていうのは、

画面の長方形の対角線が2メートル50センチぐらいも

あるんだぜ!

それから、バトリャ~さんの疑問は当然の物で、

今回の、この魔導映写機は、

今までの品物と全く違った技術で映像が

映し出されているから、

恐らく、本体の薄さでも世界初なんだと思うぜ」


「へ~、世界最大で、世界一の薄さって凄いね!」

「はい、坊ちゃん

一体全体、どの様な優れた技術が注ぎ込まれて居るのか

非常に気になる所ですな・・・」


「ハハハ、流石はバトリャ~さんは、

元、大手商会の会長さんだっただけありますね、

商業ギルドとの取り決めで、

詳しい技術内容までは話せないんですけど、

簡単な仕組みの説明をするのは許されてるんで、

その辺を、ピョロ君とバトリャ~さんには

説明しますね・・・」


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