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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
189/215

ヒーリング映像

「ピョロ君、バトリャ~さん、

この扉の表面に掘り込まれているかに見える

デザインが何か分かるかな?」

シュウが、豪華な細工が施された扉の方へと

右手をかざしながら質問をする


「うん、左右の扉に掘り込まれているのは

甲冑を着込んだ騎士たちだよね?」

「そうですな、坊ちゃんがおっしゃる通りに

勇壮な騎士らに見えますな」


「正解!

でも、この騎士たちは掘り込まれて居るんじゃ無くて

実際には貼り付けられて居るんだぜ」


「木像みたいなのを造って、

扉の表面に貼り付けたって事?」

「なる程、それで、これ程までにも立体的に

見えているという訳ですな・・・」


「そう!その通り!

しかも、この騎士たちはタダの木像じゃ無くて、

ピョロ君に対して悪意を持った者が付かづくと、

扉から飛び出して、

そいつらを撃退をするゴーレム的なヤツらなのさ!」


「えっ!?コレらがゴーレムなの!?」

「なんと!シュウ殿、

これらがゴーレムだと仰るのですか!?」


「おう!一見、扉に張り付いてるから

背中側が真っ平らに思えるかも知れないけど、

実際には、この扉は凄く厚みがあって頑丈になってて、

人型のゴーレムが中にスッポリ入り込んでるって寸法さ」


「へ~、凄い技術が使われているんだね~

でも、木造のゴーレムで大丈夫なの?」

「そうですな、坊ちゃんが仰る様に

金属製の武器を持った暴漢には

いささか心許無くは思えますな・・・」


「ああ勿論、その辺は大丈夫だ!

これらのゴーレムには、

エルダートレントの素材が使われているから、

下手な金属よりも頑丈な造りになってるんだよ」


「へ~、そんな凄い素材が使われているのか~」

「ほう、確かに、シュウ殿が仰る通りに

エルダートレントの素材でしたなら、

相当な衝撃にも耐えられますな・・・」


「ああ、だから、この執務室は、

災害時に避難した時のみに使うんじゃ無くて、

緊急時の退避先にも使ってくれよな」


「うん、ありがとう!シュウ」

「はい、もしやの際には、

坊ちゃんをご案内させて頂く事と致します。」


「おう!そんじゃ、部屋の中も見てみようぜ」

シュウは、そう皆に告げると、

重厚な扉を開いて、皆を部屋内へと導いた。


「へ~、ここが僕の執務室になるのか~

避難時用とは思えない程に豪華な造りに

なってるんだね・・・あれ!?シュウ!

この部屋は地下にある筈なのに、

ちゃんと窓が有って、

外の景色が見えているよ!」

ピョロピョ~ロが、シュウの案内で、

自分の執務室となる予定の部屋へと踏み込むと、

まず、扉から入った正面に大きな執務机がデン!と

置かれているのが目に入り、

続けて、その前に置かれたソファと机がセットになった

応接セットが目に入る、

そして、部屋の中をグルリと見渡した段階で、

何らかの違和感を感じて、

よくよく考えると、地下の施設にも関わらず

部屋の窓に外の風景が、

普通に映し出されているに気が付いたのであった。


「ハハハ、やっぱ、ピョロ君は気が付いたか、

自然な造りにはした心算つもりなんで、

もしかしたら、誰も気が付か無いかとも思ったんだが、

その年で、街長という重責を務めるだけあって、

流石に優れた注意力をしているな、

あの、一見、普通の窓に見えているのは、

実は、窓に見える枠に嵌め込んだ魔導映写機なのさ!」

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