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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
185/215

か、火力が足りんぞ!

「さあ!ここが、俺達自慢のオリジナル調理器具

が揃った厨房となる訳なんだが、

まあ、ピョロ君達が使うなんて事は余り無いんだろうな」

浴室の案内を終えたシュウは、

ピョロピョ~ロらを連れて厨房へと訪れていた。


「オリジナルの調理器具っていうと、

シュウ達が開発したの?」


「そうだぜ、ピョロ君

あれらの厨房設備は、俺やケンが考えた物を

商業ギルドのイイネさんにお願いして、

このシェルター専用に製造して貰ったもんなんだよ」


「へ~、シュウ達って、

そんな物まで開発する知識があるんだ

とてもじゃ無いけど、

普通の大工さんでは収まりきらない才能だよね」

「はい、坊ちゃま

通常、職人気質しょくにんかたぎと言われる人物らは

おのれの専門分野外には、とんと無頓着ですからな、

シュウ殿方の様な職人は、

まことに稀有けうな存在と言えますでしょうな」


「いやいや、ハウスメーカー・・・って言っても、

こっちの人には分からないか、

ハウスメーカーっていうのは、

俺やケンが生まれ育った国にあった

建築業ギルドみたいなもんなんだけどさ、

そこが、一括管理して立てた家とは違って、

俺やケンの大工の師匠だった親父は、

建物全体を自分の作品と考えていたからな、

厨房設備から、庭石の一つに至るまで

懇意にしている業者と詳細に打ち合わせていたんだよ、

当然の如く、弟子の俺達も同席していたからな、

自然と、建物全般の事に詳しくなったって訳さ」


「へ~、シュウ達の大工の先生は、

シュウ達のお父さんだったんだ~」

「こうして、シュウ殿方が建てられた

素晴らしい建築物を見るだけで、

シュウ殿方の御父上の為人ひととなりが見えて来る

思いですな・・・」


「ハハハ、俺達には鬼の様にキビシイ師匠だったけど、

こうして、今現在、教え込まれた知識が、

ちゃ~んと役に立ってるから、

俺もケンも、親父には感謝しているよ、

まあ、親父の事は置いといて、

まずは、自慢のコンロを見てくれるか」

シュウは、ピョロピョ~ロらに

そう告げると、

厨房の一番奥の方に位置する、

コンロへと、皆を誘導した。


「へ~、なんか普通のコンロとは、

いやに変わった形状をしているよね?爺ィ」

「はい、坊ちゃま

この様に、一枚板の金属のみを使用したという

コンロは、私も初めて目にしますな、

炎の吹き出し口が見られないという事は、

ストーブの様に内部で火を焚いて、

上の金属板を熱して調理するという事ですかな?」


「バトリャ~さん、

上の金属板を熱して調理するってのは当りなんだが、

このコンロに火は使わないんだよ、

一応、壁や天井を造る際に、

空気を浄化する機能は付与してあるんだけど、

火が燃焼する際に出る、

人体に有害な物は馬鹿にならないからな、

このシェルターで使用されている設備では、

火を一切使わない様に工夫されているのさ」


「ほう、火を使わずに熱するという事は、

火魔法が付与された魔石でも

使用されて居られるのですかな?

しかし、私の記憶では、

火魔法の魔石では、火種として使われる他は、

物を温める程度の火力しかようして無いので、

調理をするまでの火力は望めないと思いましたが・・・」


「ああ、バトリャ~さんが言う様に、

俺やケンも、最初は火魔法の魔石を利用しようかと

考えてたんだが、

調理をするには圧倒的に火力が足りないんで、

雷魔法の魔石と、黒魔鋼こくまこうを使うシステムへと

切り替えたんだよ」

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