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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
182/215

慰労

「そんじゃ、ピョロ君とバトリャ~さん、

それから、ギルマスとイイネさんは、

俺が説明して回るんで付いて来てくれるか?」

「その他の方々は、僕が説明して回りますので、

こちらの方に付いて来て下さいね~」

スロープを下り、地下のシェルターへと入室した段階で、

シュウが主要な人物らへと、

そして、ケンが館の使用人らへの、

シェルター施設の利用の仕方を説明する運びとなった。

ちなみに、ラビ子とウサ太の姉弟は、

参加者の人数が多いケン組の手伝いをする事となっている


「シュウ、僕達は何処どこから見せてくれるの?」

見物して回る組ごとに分かれた段階で、

施主であるピョロピョ~ロが、そう尋ねて来た。


「ああ、俺達の組は水廻りからだな、

向こうの組の人達には、水廻りの設備の使い方なんかを、

細かく説明しなきゃならないんで時間が掛かるだろうから、

俺達の組が先にパッと見ちまって、

あっちの組には部屋内の方を先に見て貰ってから、

水廻りの方をジックリ見て貰う事にしたんだよ」


「なる程、台所廻りなどの使い方あたりは、

調理師やメイドらが知って居れば宜しい事ですからな、

坊ちゃんが御自おんみずからでお使いをする機会などは、

まず考えられませんからな・・・」


「まあ、そんなとこだな、

設備の使い方は出来るだけ簡略化してあるから、

ピョロ君でも簡単に憶えられるとは思うけど、

ピョロ君一人で避難するなんて事は無いだろうから、

憶えとく必要は無いだろうな」


「シュウよ、まずは、どの場所から見せて貰えるのかのう?」

シュウらの会話を横で黙って聞いていた

建築業ギルドのマスターであるメークソが、

ワクワクした様子で、待ち兼ねた様に尋ねて来た。


「まずは、今回のシェルターで一押しの浴室からだな」


「何!?地下でフロじゃと!?」


「ああ、今後造る予定になっている、

一般の人向けの大規模シェルターでは、

収容する人数が人数だから、シャワー室になるだろうけど、

街長さん用の方にはフロを造ったんだよ」


「それは、ピョロピョ~ロ様やバトリャ~様方が使われる、

専用の浴室を設けたとおっしゃる事ですか?」

商業ギルドのイイネが尋ねる


「ああ、ピョロ君たち専用のフロ場も造ったけど、

聞いた話じゃ、館で働いている人達も、

館にある使用人専用のフロに、

2日に一度は入って居るって事だったんで、

一度に10人ぐらいが入れるフロ場も造ったんだよ」


「まあ!避難先でお風呂に入れるなんて贅沢ですね」


「俺は経験が無いんだが、

避難施設に入ってる間ってのは、

結構、精神的なストレスが溜るもんらしいんだよ、

特に、ピョロ君なんかは、街を治める立場の者として、

かなりのストレスを感じる事になるだろうから、

それを、少しでも和らげる為のフロって訳だな」


「ストレスを和らげるのに、

お風呂に効果があるのですか?」


「ああ、俺やケンが住んでた国では、

時折、地域一帯が壊滅する規模の、

大地震や自然災害が発生する事があったんだが、

その際に、避難所に慰問で訪れた

臨時のフロに入った人達の表情が、

凄くほぐれているのを良く見てたんだよ、

まあ、フロ好きの国民性ってのも有るんだろうけど、

一定の効果は認められるんだと思うぜ」

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