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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
177/215

高血圧発生装置

「シュウ様、そろそろ宜しいでしょうか?」

焼き台の上に乗せられた大きな鉄板の上で、

2本のフライ返しを使って下から掬う様に、

ヤキソバを掻き雑ぜていたラビ子が、そう尋ねる


「おう!良い感じに全体にソースの色が付いてるし、

肉や野菜にも、ちょっと焦げ目が付いたし、

そろそろ良いんじゃねぇかな」

鉄板の上のヤキソバの状態を確かめたシュウが、そう返答する


「畏まりました。

では、お皿に盛りつけて皆さんに、お出し致しますね」


「ああ、お客さんのピョロ君とバトリャ~さんから配ってくれや、

それと、その量じゃ一度で盛り付けきれないだろうから、

焼き台の方を弱火にして、焦げ付かない様に保温しといてくれるか」


「はい、畏まりました。」

シュウの指示に従って、ラビ子はピョロピョ~ロらから順番に

ウサ太に命令を出し、皿へと盛り付けたヤキソバを配ると、

焼き台の火加減を調節してから、自らも席へと戻った。


「ラビ子は調理ご苦労だったな、

さ~て、ラビ子も席に着いた事だし、

締めのヤキソバをカッ込む事にしようぜ、

まだまだ、結構な量が残ってるんで

遠慮せずに、ドンドンお代わりしてくれよな!」


「それじゃ、頂いてみるね、シュウ

うわ~、良い匂いがしてるから楽しみだな~」

「坊っちゃんが仰る様に、

妙に食欲に訴えかける芳香ですな・・・」

「このタイプのヤキソバを食べるのは、

ホント久し振りだから楽しみだね、シュウ兄ィ」

「確かに、いつものヤキソバとは、

香り立つスパイシーな刺激が段違いな気がします。」

「いっただきま~す!」

一同は、シュウの言葉を皮切りに、

自らの前に置かれたヤキソバの皿へと、

箸やフォークを走らせた。


「うわ~!鼻に抜ける、

このスパイスのガツンと来る風味が堪らないね、爺ィ」


「はい、どうやら、パスタなどと比較して、

この細く縮れた麺も、ソースの味が良く絡む様にと、

研究を積み重ねた結果の様ですな、

麺に良く絡んだソースがもたら

鮮烈で刺激的な風味が絶品で御座います。」


「ピュロ君やバトリャ~さんが、

どうやら気に入ってくれたみたいで良かったよ、

なにしろ、ヤキソバって言ったら、

俺の故郷の国では、庶民を代表する様な料理だったからな、

この街を治めるという上流の階級に属する、

ピュロ君や、その執事のバトリャ~さんの、

口に合うかが心配だったんだよ」


「十分以上に美味しいよ!シュウ

今まで食べた事がある料理の中でも、

一番のインパクトを僕に与えた料理といっても過言では無いね」

「はい、坊ちゃんが仰る通りに、

上流階級の方々の食卓へと上っても、

少しも不思議では無い料理だと思いますよ、

何しろ、思いも寄らぬ程の香辛料と果実が、

ふんだんに含まれているとみられるソースが、

これ程に濃く味付け出来る量使われて居りますからな、

上流階級の方々が好まれる味付けだと思われます。

そして、その味付にて、

他の上流他家の様に、しょっぱ過ぎず辛過ぎずに、

美味というのが称賛に値すると思われます。」


「あ~、そう言えば、

こっちのお偉いさん方のパーティー料理とかって、

高級な香辛料が、ふんだんに使われているのが

ステータスらしいからな、

そんで、一般的に良く流通してるのが

塩と胡椒のみとかだったら、

料理が塩辛くなるのは必然だよな・・・」

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