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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
174/215

ブランド牛とブランド豚

「いっちょあがり~!

皆、あったかい内に食べた方が美味いから、

俺の事は気にしないで、先に始めててくれよ」

「シュウ兄ィも、こう言ってるんで、

先に食べ始めましょう。

お肉には下味が付けてありますので、

野菜の方に、この壺に入っているタレを掛けて食べて下さいね、

黒っぽい壺の方が辛口のタレで、

茶色っぽい壺の方が甘口になっています。」

ラビ子より、トレウス荷台の謎空間内の台所にあった

焼肉のタレが入っている透明なガラス容器などは、

一般的に流通をしていないと聞いたので、

街で購入した素焼きの壺へとタレを移し替えて、

ピョロピョ~ロらに提供する事としたのであった。


「はい、畏まりました。

シュウ様、少し頂きましたら焼き係を代わりますね」

「シュウ兄ちゃん、おっさき~!」

「うん、それじゃ悪いけど、

先に頂かせてもらうよ、シュウ」

「御馳走になります。シュウ殿」


「おう!バンバン焼くから、ドンドン食ってくれよな!」

皆の分の、焼き上げた肉や野菜を皿に乗せて提供したシュウは、

新たな肉や野菜を、大きな焼き網の上にトングで乗せながら言った。


「うわ~!このお肉、軟らかくて凄く美味しいね!爺ィ

これって何のお肉なのかな?」


「確かに、驚きの美味しさですな、坊ちゃん

う~む、マッド・パイソンやシモフ~リ・ボアに似た

味や香りですが、

こちらのお肉の方が遥かに軟らかく美味しいですな、

さて?ケン殿、これは何のお肉なのですかな?」


「えっ!?こ、この肉ですか!?

こ、これはですね、え~と、た、確か・・・そ、そうだ!

ラビ子ちゃん、これって何の肉だったっけ?」

トレウス内の台所にある冷蔵庫に、

使った分だけ、自動的に供給される肉なので、

何の肉かを答えかねたケンは、

こちらの食材事情に詳しいラビ子へと答えを託した。


「えっ!?わ、私ですか!?

え、え~とですね、このお肉は・・・そ、そう!

このお肉は、シュウ様やケン様方の故郷で養殖された

マッド・パイソンやシモフ~リ・ボアの亜種のお肉ですね」


「へ~、シュウ達の故郷のお肉なのか~」

「ほぉ、養殖された亜種のお肉でしたか、

道理で、味や香りが似ていると思いました

しかし、この肉質の柔らかさは本当に驚きですな、

どの様な育て方をすれば、

この様な美味しい肉質を持たせられるかを、

ケン殿は御存じで、いらっしゃいますか?」

ピョロピョ~ロが単純に納得したのに対して、

元、商会の会長であった執事のバトリャ~は、

その飼育方法の方が気になった様だ。


「育て方ですか?

僕も街で、マッド・パイソンやシモフ~リ・ボアの、

お肉を使った料理を食べた事があるんですが、

このお肉にくらべると、やや大味な感じがするんですよね、

多分ですけど、成長しすぎた個体を捌いてるからだと思うんで、

もう少し、若い内に捌く様にして、

与えるエサなんかも、栄養のバランスとかを調整して、

赤身に脂分が入る様に研究すれば、

軟らかい肉質になるんじゃないんですかね?」


「なる程、冒険者の人達が狩って来る魔獣じゃ

成長具合なんか考えられないもんね、

ちょうど良い成長具合で捌くには、

養殖するしか方法が無さそうだよね」

「そうですな、与えるエサにまで気を配るとは、

徹底した管理が為されて居りますな、

しかし、多少の研究時間を計算しねばなりませんが、

その、手順さえ確立してしまえば、

恒久的に安定した収入が望めますな・・・」


「ええ、僕達の故郷では、

他の国に輸出出来る程の規模を持ってはいませんので、

こちらの街で、食肉用の養殖が出来る様になれば、

かなりの市場を独占出来ると思いますよ」

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