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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
171/215

ロゼス ハニー

「シュウ!僕達も一緒に休憩をしても良いかな?」

シュウ達が、お茶や菓子を楽しみながら歓談などをして、

庭園の東屋でくつろいでいると、

この館の主であるピョロ君が、

執事のバトリャ~を伴いやって来て、そう尋ねる


「よう!ピョロ君、皆で一服を御馳走になってるぜ

それと、ピョロ君とバトリャ~さんは、

この庭園の持ち主である御施主様おせしゅさまと、その側近なんだから、

一緒にお茶して貰ったところで全然問題無いぜ」

「是非、御一緒に休憩しましょう。」

「お先に御馳走になっております。」

「いっしょに、うめぇオカシ食おうぜ!」


「うん、ありがとう!

それじゃ、爺ィ、ボク達も一緒に休憩しようよ」


「ハイ、畏まりました。坊っちゃん

それでは、坊ちゃんと私の分も用意して貰えるかな?」

ピョロ君の言葉を受けたバトリャ~が、

東屋の傍らで控えていた給仕係のメイドに命じて、

2人分のお茶を追加で用意させた。



「なあ、ピョロ君、

この庭は、手入れが行き届いた良い庭だな」

お茶が用意され、2人が東屋の席に腰を落ち着けたタイミングで、

シュウが、そう話し掛ける


「うん!ボクも、この庭が大好きなんだ!

この庭は、亡くなったボクのお父さんと、

お父さんの幼馴染で庭師のタワラン小父さんが、

長い事話し合いながら造り上げた自慢の庭なんだ!」

「お二人とも侃侃諤諤かんかんがくがくたる御様子でしたな・・・」


「へ~、そうなのか、

若輩者の俺が言うのも何なんだが、

2人ともホント良いセンスしてるよな~」

「うん、五月蠅うるさ過ぎず静か過ぎず絶妙なバランスだよね」

「私には詳しい事は分かりませんが、

この場所は、とても気持ちが良いですね」

「うん、なんかオチつくんだよね」


「皆に気に入って貰って、

お父さんも喜んでると思うよ」

「そうですね、坊ちゃん」


「この、お茶に入れている蜜って、

もしかして、この東屋の周りに沢山咲いてる、

あの花から採ってるのか?」

シュウは、お茶の甘み付け用に、

ティーカップの傍に添えられていた蜜をカップへと注ぎ、

そこから仄かに立ち昇る甘い香りを楽しみながら尋ねる


「うん、そうだよ!

良く分かったね、シュウ」


「ヤッパそうなのか、

俺やケンが生まれ育った国にも、

あの花に似たバラっていう、

見た目や香りがソックリな花があったんだよ、

でも、その俺が知ってるバラって花は、

ここに咲いてる花の三分の一ぐらいの大きさだったんだがな」

「そうだね、大きさは兎も角、

形は、確かに薔薇ソックリだよね」


「ふ~ん、そうなんだ、

その、バラって花からも蜜は採れるの?」


「う~ん、その手の事には、俺は詳しく無いんだが、

一応は、花なんだから採れるんだとは思うぞ?

でも確か、花の香りは密に含まれているとかじゃ無くて、

花びらから抽出して使うんだったと思ったな・・・」

「確か、花びらから抽出したエキスとかを、

香水なんかにも使ってるんだよね?」


「ふ~ん、その辺は、この花『ロゼス』とは違うんだね、

ロゼスから採れる蜜には、

最初から、この良い香りが付いてるんだよ」


「へ~、そうなのか、その蜜を採るのには、

ヤッパ蜜蜂とかを使うのか?」


「ミツバチ?

蜜を採取するのには『キラービー』って魔物を使うんだよ、

蜜の採取を専門にしているモンスター・テイマーの人達が居て、

色々な花が咲く時期に合わせて、各地を移動して歩いてるんだよ」


「なる程、モンスター版の養蜂家って訳か」

「そうだね、シュウ兄ィ」

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