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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
165/215

酸欠予防

「そう言えばシュウ様、このスロープの照明も、

シュウ様が建築魔法で付与されたものならば、

蓄えられた魔力が無くなる毎に、

シュウ様がまた、この街を訪れられて魔力の補充をなされるのですか?」

「それもまた、メンドウそうだよね」

少し心配そうな表情を浮かべながら、

ラビ子とウサ太が、シュウに話し掛ける


「いいや、物を発光させる程度の付与だったら、

身体能力を上げたりするのと違って、

幾らも魔力を消費しないからな、

空気中に含まれる魔素を吸収出来る様に造って置けば、

後から魔力を補充する必要が無いんだよ、

第一、緊急時に避難する為のシェルターなんだから、

何時使うかなんて分からないだろ?

いざって言う時に、魔力が切れていて、

足元マックラなんてホント頂けないからな・・・」


「それも、そうですね、

魔力を補充する方式にしても、

お掃除に入った時や、定期点検などの時に、

誰でも補充出来る様に造って置かないと、

肝心な時に機能をしなかったなんて事にでもなったら、

シュウ様方の信用を落としかねませんものね」

「へ~、マリョクをホジュウしなくてイイなんて、

ホントすげぇな!兄ちゃんたちは!」


「ああ、そうだぞ、

後々の、アフターメンテナンスなんかでの、

稼ぎを得るのも大事っちゃ~大事だが、

信用を無くしたり、悪評が広がって、

その後の、仕事が来なくなるなんて事になりゃ、

アフターメンテの稼ぎどころの話しじゃ無い程の大打撃になるからな、

建物の仕上がりは後々の事も良く考えて、

造り上げなきゃならないって事だな」


「シュウ兄ィ、地下部分も掘れたんで見てくれるかな」

その時、建築魔法の『掘削くっさく』を使い、

地下のシェルターとなるスペース部分を掘っていたケンが、

そう声を掛けて来た。


「おう!ご苦労だな、ケン

いま丁度、スロープ部分のカッコが付いたとこだったから、

ナイスなタイミングだったぜ、

まだ、入り口ん所にハッチを造らなきゃなんね~んだけど、

先に地下部分を造って、空気を清浄化出来る様にしてからの方が、

一応は安心だからな、

この陽気じゃ暫くは雨の心配も無いだろうし、

ハッチは後回しにして、先に肝心の地下部分を造っちまおうぜ」

「お疲れ様でした、ケン様」

「ケン兄ちゃん、おつかれ~」


「うん、そうだね、

一応、僕が掘った部分に関しては、

掘った先から固めて行ってるんで、

周りからガスが湧いて来るなんて心配とかは無いと思うんだけど、

地下にこもる人数が増えると酸欠とかの危険も考えられるからね、

入り口の所に、送風機でも置いておいたほうが安心かもね」


「それもそうだな・・・よし!

そんじゃ、俺がトレウスに行って、

加工場に置いてある大型の業務用扇風機を取って来るから、

ケンは、ラビ子達と一緒に、

地下に使う材料なんかを運び込んどいてくれるか?」

シュウが、トレウス(魔導トレーラーハウス)の荷台にある、

謎空間内の木材加工場から持って来ようとしている扇風機は、

一般的な家庭用の扇風機とは違い、大型でボディも金属で出来ており、

魔力を補充すれば稼働するコードレスタイプの優れものであった。


「うん、分かったよ、シュウ兄ィ」

「畏まりました。シュウ様」

「オレにマカせときなよな、シュウ兄ちゃん

兄ちゃんにツクってもらったウデワのパワーで、

バンバンとハコんどくからさ!」

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