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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
161/215

ナンチャッテ魔導具

「シ、シュウ!あの子達の、

あの力は一体全体どう言う事なんだい!?」

「確かに、まだ身体強化の魔法が使えるとは、

思えない年齢と見えるので不可思議ですな」

ケンの掘削くっさく作業及び、地崩れ防止作業が終わったので、

シュウが、ラビ子やウサ太に材料運びを手伝って貰ったところ、

身の丈を遥かに超えるサイズと重さの木材を、

軽々と肩に担いで運ぶ子供らを見たピョロピョ~ロとバトリャ~が、

驚きの表情を浮かべながらシュウに尋ねた。


「ああ、ピョロ君、

あれは2人が手首に着けてるブレスレットの効果なんだよ、

片方が力を強化するヤツで、

もう片方は転ばない様に体のバランスを調整するヤツだな」


「へ~、世の中には、

そんな便利な魔導具が売ってるんだね、知らなかったな~」

「はい、力を上昇させる魔導具に付きましては、

非常に高価ながらも流通していると、わたくしも聞き及んだ事が御座いますが、

体のバランスを保つ魔導具とは、私も初耳ですな」

2人が感心した様子で、ラビ子らの作業風景を眺めながら告げる


「ああ、ありゃ非売品だから、

バトリャ~さんが見た事が無くても当たり前だぜ、

なにせ、両方とも俺が造ったお手製だからな」


「ええ!?あれってシュウが造ったの!?」

「ほう、シュウ殿は大工職人にも関わらず

魔導具の作製も手掛けられるのですか、

それは驚きましたな・・・」


「いやいや、大工の俺に魔導具なんて造れませんよ、

あのブレスレットは全部が木製で、魔法金属を使用していないから、

正確には魔導具じゃ無いんだよね」


「そうなの?爺ぃ」


「はい、確かに魔導具の定義と致しましては、

魔法金属を使用して効果を付随させた道具となって居りますな、

しかし、魔法金属を使用せずに、

如何にして、あのブレスレットに、

効果を付随させたのかが気になりますな・・・」


「それだったら、俺の建築魔法の中にある『能力付与』ってヤツだな、

俺やケンが造った物に、俺が与えたいと思った能力が付けられるんだぜ」


「ええっ!?それって凄くない!?

シュウ達が造った物だったら、どんな効果も付けられるって事だよね?」

「確かに、付与魔法使いの他に、

各種専門の属性を持った魔法使いを用意しなくてはならない、

魔導具造りと比べますと、

遥かに優れている製造過程と考えられますな」


「いや、一概に、そうとも言えないんだなコレが、

家具なんかに付与する簡単な効果だったら、

空気中の魔素を吸収して永続的に使えるんだが、

ナンチャッテ魔導具の方は、強めの効果を付与するから、

付与した魔力が消えたら、また俺じゃ無いと魔力の補充が出来ないんだ。

まあ、それでも、魔力が少ない人でも使えるって利点は一応あるんだがな、

対して、魔導具に関しては、魔力のある人が使えば、

魔導具本体が壊れない限りは、ずっと使い続けられるだろう?」


「へ~、そうなんだ、

確かに、シュウしか魔力が補充出来ないのは不便だよね、

僕も獣人の血が半分混じってるから魔力が少ないんで、

シュウのナンチャッテ魔導具?が使えたら嬉しかったんだけどな・・・」

「坊っちゃん、それでしたら、

最近は、魔力の消費量が極度に少ない魔導具が、

マッスル王国にて、ぞくぞくと開発されて居る様ですから、

お気を落としになる事は御座いませんぞ」


「まあ、ナッチャッテ魔導具を量産する気は無いんだけど、

ピョロ君が使う分ぐらいだったら、

何個か造って置いて、魔力が切れたら俺に送って貰えば、

また補充して送り返す様にしても良いんだがな」

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