表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
153/215

寄木細工

「よっしゃ!仕上がったぜ!」

シュウが、頭の刃の部分が小さいノミや、

彫刻刀の様な道具を使って小1時間程の作業をした後、

ウン!と大きく頷いてから、そう告げる


「お疲れ様です。シュウ様

今、ケン様にも御声掛けをして、

お茶でも御淹れ致しますね。」

「すっげぇな!シュウ兄ちゃん

こんな小さいウデワに、

よく、そんなコマかいモヨウがホレるな!」


「まあな!本職は大工だが、

細かい細工物や、家具造りなんかは、

俺もケンも、ガキの頃から親父に仕込まれたからな、

そんじょそこらの職人には負けない腕前って自信があるぜ!

それと、ラビ子、折角ブレスレットが完成したんだから、

お茶を淹れる前に、ウサ太と一緒に着けてみろよ」


「はい、分かりました。シュウ様」

「もう、つけてイイのか?兄ちゃん」


「ああ、お前達に普段から使って貰う為に造ったんだからな、

今、『身体強化』と『重心調整』の能力を、

右手首用と左手首様に、其々『付与』するから、

ちょっと待ってろよ、『能力付与!』×4・・・良し!

これで、上手い事行ってる筈だから、2人とも着けて見てくれよ」

シュウは、完成したブレスレットの一つ一つに、

自らが持つ建築魔法の『能力付与』を使って、

ラビ子とウサ太を強化する為の能力を付与してから、

其々に2つづつを手渡した。


「はい!ありがとう御座います!シュウ様

うわ~、このブレスレットに掘り込まれている

耳に大きなリボンを付けて、

スカートを穿いてるネコちゃん、カワイイですね!」


「そんなに喜んでくれて、俺も嬉しいんだが、

ラビ子、そのネコの姿形を余り詳細に語ると、

事案が発生するから控えてくれるか?」


「はぁ・・・?何か、良くは分かりませんが、

控える様に致します。」


「シュウ兄ちゃん!オレのウデワにホってある、

この、ホシのモヨウがはいってる

タマをもってるドラゴン「スト~ップ!」うん?」


「良いか?ウサ太、

その龍に関しても、余り詳細に語ってはイケないんだ」


「ふ~ん、ナンかよく分からないけど、

いわないようにするよ、

でも、このドラゴンってカッコイイな!」


「おう!凄ぇ力を持った龍だからな、

ウサ太にも凄ぇパワーを与えてくれると思うぞ」


「シュウ様、このブレスレットって、

どの様に分割すれば宜しいのでしょうか?」

シュウが、ブレスレットを仕上げ加工する際に、

輪っかを2つに分離出来る様へと、

細工をほどこしていたのを見ていたラビ子が尋ねる


「ああ、そうだったな、

一見しただけじゃ分からない様に加工してあるから、

それを、2人には教えとかなきゃな、

ほら、この部分を良く見てみろよ、

木目に合わせて目立たなくなる様に細工してあるんだが、

良く見ると細いスジが入ってるだろ?

この部分に少し捻りを加えながら、

軽く引っ張ると・・・ほら、外れた。」

シュウが、2人に見え易い様にと、

2人の目線に合わせた位置でブレスレットを捻ると、

木製の知恵の輪の様に2つに分かれた。


「シュウ様に教えて頂かなくては、

全然、合わせ目が分かりませんでした!

本当に、金具を使わずに、この様な仕掛けが施せるのですね・・・」

「あっ!ちゃんとオレのもハズれたよ、姉ちゃん」

目の前で、見事に分離したブレスレットを見て、

ラビ子は感嘆の声を上げ、

ウサ太は、シュウと同じ様に自分のブレスレットをいじって、

無事に分離に成功した様であった。


「良し!そんじゃ、自分じゃ、

自分の手首には着けにくいだろうから、

お互いに、相手の手首に着け合ってみろよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ