高級素材
「200人規模の地下施設を、僅か3~4日ですと!?」
シュウの言葉を聞いたバトリャ~が再び驚きの声を上げる
「ああ、土の掘削から施設の建築まで、
みんな、俺とケンだけで出来るからな、
作業の引き継ぎとかも無いから早いんだよ」
「それにしても、驚きの早さですな」
「まあ、普通の施設とかの建築工程から考えれば、そうだろうな、
そんじゃ今回、俺とケンで造る地下シェルターは、
この街の各所に、合計7ヵ所って事で良いのかな?」
「それなのですが、皆様のお蔭で予算的な余裕が出来ましたので、
追加で、この屋敷の地下にも30人程度を収容出来る、
やや小規模の物を造って頂けませんかな?」
「それは、良いね!爺ぃ」
「ええ、別に俺の方は構いませんよ、
その程度の大きさなら1日も有れば出来ちゃうし、
そうだ!今回の契約成立を記念して、
この屋敷の地下に造る分は、
俺たち兄弟からのサービスって事で、無償で造りますよ」
「いえいえ、そういう訳には行きませんぞ!
今回の契約には、商業ギルドや建築業ギルドも絡んでいる事ですし、
シュウ様の御心遣いには感謝致しますが、
無償という訳には行きますまいて」
「うん、商業ギルドの手数料や、建築業ギルドの材料費なんかもあるしね」
「う~ん、それもそうか・・・
イイネさん、ギル・マス、材料なんかは、
俺達の在庫が十分に余ってるから、持ち出しで構わないんで、
ピョロ君に、街長とかの集まりなんかがあった時に、
地下シェルターの宣伝をして貰う御礼とかの名目で、
何とかならないかな?」
「はい、私共の方は、その名目で構わないと存じます。」
「材料をお主で出すなら、ワシの方も構わんぞ」
「という事なんですけど、如何でしょうか?」
「分かりました。
そこまでシュウ様に仰って頂きましたなら、
坊っちゃんが宜しいなら、お願いを致しましょう。」
「うん、僕、街長会議の時にシッカリと宣伝するよ!」
「オッケー!そんじゃ話は決まったな!
在庫でトレント材とかが沢山余ってるから、
他のシュルターよりかは、
ちょっと豪華なバージョンのヤツを造ってやるぜ!」
「なんと!トレント材を使われるのですと!?」
「それって、良い材料なの?爺ぃ」
「そういえば、シュウ様方が作られた魔導家具には、
ふんだんにトレント材が使われて居られましたね」
「シュウ、在庫にまだ余裕があるならば、
高値でウチも引き取るぞい」
「ああ、前に立ち寄った村で、
良いトレントの発見方法を教えて貰ったんだけど、
余りにも簡単に見付かるから面白くて、
俺とケンで、調子に乗って狩り過ぎたんでダブついてるんだよ、
ピョロ君の所のシェルターを造っても十分に余るんで、
幾らかギルドに融通しても構わないぜ、ギル・マス」




