会談へ
「こんちは~」
翌日となりシュウは、
昨夜、宿泊する『ホテル ニューコシガヤ』の受付係より受け取った
商業ギルドのイイネからの伝言書き通りに、
昼過ぎに商業ギルドを訪れた。
「お待ち申し上げて居りました。シュウ様
本日は、宜しくお願い申し上げます。」
シュウの到着を待ち受けていたイイネが、
そう言葉を返した。
「おう!こちらこそ宜しくな、
それで、これから直ぐ出掛けるのか?」
「はい、この足で建築業ギルドのハナクソン様をお迎えにあがり
御一緒して、ピョロリ様の御屋敷へと向かう予定です。」
「オッケー、そんじゃ行くとするか」
「私は認めないぞ~!
ハナクソンのヤツのギルドと協力なん・・・ムグムグ~!」
シュウが、イイネと出掛けようとすると、
商業ギルドの受付奥にある扉をバン!と開けて、
ギルド・マスターのドングリーノが大きな声で、
何かしらの言葉を告げて来ようとしていたのだが、
周りに居た職員らに取り押さえられたあげく、
口には猿轡を掛けられて、元の扉の奥へと引きずられて行った。
「アレ、良いのか?」
その様子を見ていたシュウが、イイネに問い掛ける
「はい、今回の計画の賛同は、ギル・マスは除き、
副ギル・マスを含む全職員から頂いて居りますので、
我が商業ギルドの総意として、
進めて構いませんという事となって居ります。」
「まあ、ギル・マスの反対は個人的な問題からだからな、
商業ギルドの利益を考えれば、皆が賛成するのは当たり前だな」
「はい、そういう事ですので、
速やかに建築業ギルドへと向かいましょう。」
「ああ、そうするべ」
シュウとイイネは連れだって、
商業ギルドが所有する馬車へと乗り込むと、
建築業ギルドへと向かった。
「こんちは~」
「お邪魔致します。」
建築業ギルドの入り口前で馬車が停車すると、
馬車の中から扉を開けて降りて来たシュウとイイネが、
建築業ギルドの入り口の扉を開けて、そう告げた。
「おう!シュウとイイネ、
2人とも良く来たな、待って居ったぞ、
早速だが、出掛けるとするか」
建築業ギルドの受付では、
2人の到着を待ち侘びていた様子の、
ギルド・マスターであるメークソが、そう告げる
「昨日振りだな、ギル・マス
今日は、宜しく頼むぜ」
「お久し振りです。ハナクソン様
妹が、いつもお世話になっております。
本日は、宜しくお願い申し上げます。」
メークソの言葉を受けたシュウとイイネが、
そう返事を返した。
メークソを加え、計3名となった一行は、
その足で、先程、シュウとイイネが降りた馬車へと乗り込むと、
ピョロリの街の最奥部にある、
この街を治めるピョロピョ~ロ・ピョロリが待ち受ける館へと向け出発した。




