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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
137/215

セスナでGO!

「はい、幸いにも、

ここ、ルクシア共和国は経済の国として、

世界中からの品々が流通して居りますからな、

ワタクシめも、首都のポルポートにて、

世界中より送られて来る香辛料を一つ一つ調べ回りまして、

地球の品物と、良く似た物を探し集め、

カレーの元を調合した次第で御座います。」

シュウとケンの言葉を受けて、

ダクゾウが、そう返事を返した。


「いやぁ、ホントにアンタ凄ぇな!

俺の舌には、日本で食べてた物との違いが、

全く分からない程の仕上がり具合だぜ」

「ホントだよね、こっちの香辛料で、

ここまで、日本のカレーを再現できるなんて、

流石は、香辛料を扱うプロだっただけはあるよね」


「お褒めの言葉を頂きまして、

ありがとう御座います。」


「まあ、まだ、見つかるかは分からないんだけど、

俺達も、これから首都に行ったりして、

ケンを日本に返す方法を探して見る心算だから、

何かしらの方法が見つかったら、

アンタにも連絡を入れる様にするよ」

「一緒に帰れると良いですね」


「ありがとう御座います!

今、これから首都に行かれると仰いましたな?

首都には、ワタクシめのカレーショップの本店が御座いますので、

お立寄りの際は、是非、こちらを御利用下さいませ。」

ダクゾウが、シュウらに向かい、

チケットの様な物を差し出しながら告げる


「うん?・・・おっ!カレーのタダ券じゃねぇか!

何十枚もあるみたいだけど、良いのか?」

「カレー作りのレシピも教えてくれるっていうのに、

何か悪いよね」


「構いませんとも!

貴方がた御兄弟からは、何かしら大きな事を、

成し遂げて下されそうな予感をビンビン感じますからな、

先行投資をすると考えれば、

カレーライスの50皿や100皿など安いもんですとも!」


「そうゆう事なら、ありがたく頂戴しとくとするか、

俺達も、アンタの期待に応えられる様に頑張るとするよ」

「そうだね、自分の為にも頑張らなきゃならないからね、

そう言えば、さっき、ダクゾウさんは、

首都の店舗が、本店だって仰っていましたけど、

オーナーのダクゾウさんが居る、

この店が、本店なんじゃ無いんですか?」


「ええ、本店には、共同のオーナーである、

ワタクシと共にコチラの世界へと来た

日本に居た頃の、会社の同僚が詰めて居りますです。ハイ」


「えっ!?アンタの同僚も一緒に来ちゃってたのか!?」


「ハイ!香辛料の買い付けでスリランカを訪れて居ったのですが、

チャーターした小型セスナ機が故障を致しまして、

地面と激突したと思われた瞬間、

ワタクシめと同僚は、コチラの世界へと来て居りました。」


「そりゃ、運が悪かったな・・・いや、

そのままだったら、死んでたのかも知れないのだから、

逆に良かったのか?」

「セスナを操縦していた人は、

一緒に来て居なかったんですか?」


「まあ、命が助かった事を考えれば、

運が良かったと言ってもよろしいのでしょうが、

コチラへと来てからの事を思うと、

一概に良かっただけとは言えませんな・・・

それから、コチラの同じ場所へと現れたのは、

ワタクシと同僚だけでしたな、

セスナを操縦していた現地のパイロットは、

少なくとも、同じ場所へは現われませんでした。」


「そんじゃ、もしかすると、

残念ながら、パイロットの人だけ助かんなかったのかも知れないな」


「いや、彼は、きっと今も生きてると思いますぞ」


「何でだ?」


「プロペラが止まり、墜落している最中の機内で、

『お客さん方!このままでは墜落しちまうから、

窓から手を出して、羽ばたいてくだせえ!』なんてギャグを飛ばせる、

バイタリティ豊かな人物ですからな、

今も、きっと、地球かコチラかは定かでは御座いませんが、

元気に暮らして居るものと存じます。」


「そりゃ、ホントに、

殺しても死にそうもないな・・・」

「本気でパニクって出た言葉なのか、

ギャグだったのか、判断が付きにくいセリフだね」

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