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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
121/215

24時間、戦えますか?

「シュウ様とケン様にしか使えないであろう魔法ですか・・・

まるで個人に限定されたスキルである、ユニークスキルの様ですね」

イイネが感心をする表情で、そう告げる


「ああ、土を掘ったりとか固めたりってのは、

土魔法とかでも出来るんだろうけど、

俺とケンの『建築魔法』なら、

その地下空間に安全で快適な施設を造れるからな」


「安全は、天井や壁などが崩れて、

生き埋めなど、危険な状態にならない様に造ると分かりますが、

快適というのは・・・?」


「俺の建築魔法で、俺達が造った建造物に能力を付与する事が出来るから、

密閉された地下空間でも、空気を提供したり、清浄化したりとか、

排泄物や排水なんかの浄化システムとかも造れるんだよ」


「なる程、先程のお話に御座いました

地上の建物などが破壊されて、救出までの時間が掛かる際にも、

衛生的な、地下空間での待ち時間が約束されると言う訳ですね」


「ああ、折角、地下シェルターに隠れて生き延びたのに、

そこで、窒息とか伝染病にでもなったら詰まらないからな」


「それは、そうですね・・・分かりました。

この案件は、この街のみならず、

大型の魔獣などの襲撃が懸念される大都市には、

どこでも必要性が考えられる物ですから、

我が商業ギルドのギルドマスターに、これから掛け合いまして、

是が非にでも、実行へと持って行きましょう!」


「おう!頼むぜ」


商業ギルド内にある会議室での、

話し合いが纏まったシュウとイイネは、

その足で、ギルダマスターが居る執務室へと向かった。



コンコン!とドアをノックしてから、

イイネが、部屋の中へと声を掛ける

「ギル・マス、イイネですけど、

今、新しい御商売の御提案にいらして下さった

お客様を、お連れしたのですが宜しいでしょうか?」


「ああ、私の方は大丈夫だよ、

お入り頂いてくれたまえ」

部屋の中から、そう返事が返って来た。


「では、失礼致します。

シュウ様、どうぞ部屋の中へと、お入り下さいませ」

イイネは、声を掛けてからドアを開けると、

シュウに、部屋の中に入る様にと促した。


「ああ、失礼するぜ」

シュウが、そう言葉を発して部屋に入ると、

テーブルを挿んで置かれた、大きなソファセットの向こうに、

豪華な執務机に向かって書類を処理している、

人族と見られる男性が見て取れた。

中肉中背な体格をした、その男性は、

スーツの様な服装に身を包み、髪を七対三に分け、

銀縁のメガネを掛けた姿が、シュウの記憶にある、

やり手のジャパニーズ・ビジネスマンを思い起こさせた。


「ああ、良くいらして下さった。

今、急ぎの書類を片付けてしまうので、

そちらのソファに腰を下ろして、暫しお待ち頂けるかな?」

自らの両手に持った種類から、チラッと顔を上げたギル・マスは、

そう、シュウに告げると、再び書類へと目を戻した。


「ああ、分かった。」

シュウは、そう返事を返すと、

体を優しく包み込む様な、絶妙な反発力を持ったソファへと腰を下ろした。


「シュウ様、お飲み物をお淹れ致しますが、

何が宜しいでしょうか?」

執務室のドアを閉めてから、部屋の片隅に置かれた

車輪が付いたドリンク・ワゴンを押して来たイイネが、

シュウに注文を聞く


「そうだな・・・緑茶をお願いするかな」

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