明日の予定
「僕達の商売のタネって何なの?シュウ兄ィ」
「昔、ある街がドラゴンに襲われた時に、
偶々、地下室に居た人が助かったって話があるんだとよ」
「へ~、そうなんだ、
地下室・・・そうか!避難用のシェルターみたいのを、
僕と、シュウ兄ィの建築魔法を使って造れば良いのか!」
「なる程、地上の建物が崩壊しても、
地下に避難をしていれば助かるって事ですね」
「へ~、シュウ兄ちゃん、あったまい~!」
「まあ、そう言う事だな、
ケンの『土木』や『基礎』を使えば、シェルターを造るのも簡単だろうから、
後は、俺が『造作』したり『能力付与』をすれば、
1週間か、そこらは凌げる物が造れるだろ・・・」
「うん、そうだね、
1週間もすれば、入り口が塞がってても、
街の外に避難をした人達が、助け出してくれるだろうしね」
「でも、その、街の外に避難した人達が、
シェルターとかいうのが、ある事を知らなければ、
助け出して貰えないのでは無いのですか?」
「そうだよね」
「ああ、確かに、個人の家の地下とかじゃ、
気付いて貰えないだろうな、
そこで何だが、俺が考えているのは、
街の代表の人とかに提案をして、
5~60人規模ぐらいのシェルターを、街の何ヶ所かに設置をして、
その、出入り口を、街の人達に周知してして置けば良いと思うんだよ」
「ああ、それなら確かに、
咄嗟の際には、近くにあるシュルターに避難をすれば良いよね、
出入り口の場所を知ってる人も、多くなるだろうし・・・」
「今までと比べれば、格段に助かる人が多くなると思います!」
「そんなに、たくさんの人が入るなんて、
すごく広そうだね」
「と言う訳で、明日は、その事で商業ギルドや、
建築ギルドに相談に行って来る予定なんだけども、
皆は、如何する?」
「う~ん、僕は、どっちでも良いんだけれども、
商談じゃあ、ラビ子ちゃんや、ウサ太くんは退屈そうだよね」
「私達なら、シュウ様がたの御商談が終わるまで、
お待ち申し上げて居りますから大丈夫ですよ」
「オレも、大人しく待ってるよ」
「いやいや、もしかしたら、
そのまま、街の代表の人の所まで、行く事になるかも知れないから、
結構な時間が掛かる様になると思うぞ?
良し!そんじゃ、こうするか、
打ち合わせの方は、俺が一人で行って来るから、
ケンは、2人を連れて街の観光でもして来てくれるか?」
「うん、僕は、それで良いと思うよ」
「い、いえ!シュウ様が働かれて居られるのに、
私達が、暢気に観光では申し訳が御座いません!」
「オレも、観光の方が良いかな~」
「コラ!ウサ太!」
「ハハハ、良いって良いって、
どこか、面白い所でもあったら、
次の日にでも、俺も案内をして貰うとするから、
あちこち、見て来て置いてくれよ」




