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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
113/215

先輩・後輩

「うん?・・・こ、これは!?」

魔導映写機のリモコンを使って、

ピッ!ピッ!とチャンネルを切り替えていたシュウが、

一つの番組のところで、その手を止めて、

驚いた様な表情で、大きな声を上げた。


「どうしたの?シュウ兄ィ」

その、兄の只ならぬ様子を見た

弟のケンが尋ねる


「お、おう、このスポーツ中継っぽいチャンネルで、

やってる競技なんだけど、

何か、見た感じが野球っぽくねぇか?」

シュウが見つめる画面の中には、

確かに、日本の野球中継の様な競技が映し出されている


「ああ、ホントだね、

グラウンドの形といい、競技している人達の装いといい、

野球と似た感じがする競技だよね、

ラビ子ちゃん、この競技の事って何か知ってる?」

ケンが、向い合せたソファに、弟のウサ太と共に腰を下ろしている

ラビ子に尋ねる


「ああ、ベスボル中継ですね、

各国に所属チームが幾つかずつある人気スポーツですよ」

「兄ちゃんたち、オレは、

ここ、ルクシア共和国にホームグラウンドがある、

『ヨコチン・ハミデーズ』のファンなんだ!」


「へ~、そうなのか、

それで、そのベスボルとかいう競技は、

どんな風にプレイするんだ?」


「はい、シュウ様、

ベスボルは簡単に説明をしますと、

『金の玉を握って、サオをしごく』競技ですね」


「「女の子が、そんな事言っちゃいけません!」」


「は?はぁ・・・」


「うん?ちょっと待てよ・・・ラビ子、

ベスボルの事を、もう少し詳しく説明してみてくれないか?」

ラビ子の、キョトンとした表情を見たシュウが告げる


「はい、シュウ様、

ベスボルは、あの少し高くなっているマウンドという場所から、

ゴールデン・シューターと呼ばれるポジションのプレーヤーが、

金色の球に魔力を込めて投じたものを、

こちらの四角いスペースに立ったアタッカーと呼ばれる人が、

サオと呼ばれる棒に魔力を込めて打ち返すといった競技ですね、

打ち返した球が、人の居ない所に飛べばアタッカーの勝ちで、

サオに当てさせないか、球を待ち構えている仲間のところに打たせれば、

ゴールデン・シューターの勝ちとなります。」


「ふ~ん、所々は違っちゃいるけど、

やっぱ、何となく野球に似ている気がするな」

「そうだね、シュウ兄ィ」


「あっ、シュウ様、ケン様、

今から、ベスボル界のスーパースターであり、

『ザドス・ギガンテス』の絶対的エースである、

ロック・グランディアス選手がマウンドに上がりますよ」


「岩田センパイ!?」

ラビ子の声で、魔導映写機の画面へと目をやったシュウが、

画面の中で、マウンドへと上がり投球練習をしているプレーヤーを見て、

大声を上げた。


「岩田さんって、シュウ兄ィが高校1年の時に野球部に入ってた時、

甲子園を目前にして蒸発しちゃった一個上のセンパイだっけ?

でも、見た感じ、この人ってコッチの世界の人っぽいよね、

その岩田さんって、別にハーフだった訳じゃ無いんでしょ?シュウ兄ィ」

ケンが、画面に映る、

金髪で、やや茶色掛かった髪に、

緑色の瞳をしたプレーヤーを見ながら尋ねる


「あ、ああ・・・そうだよな、

岩田センパイは、普通に日本人で黒髪で黒目だったよな、

何で、この人の事を岩田センパイって思ったんだろ?」


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