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異世界ブラザーズ  作者: シュウさん
103/215

パヒュ・トレ

「シュウ様やケン様に大恩のある、私たち姉弟が、

家事などを、お手伝いさせて頂くのは、

当たり前だと思うのですが・・・」

「兄ちゃんたち、オレ、姉ちゃんと店を手伝ってたから、

皿運びとか、皿洗いが得意なんだぜ!」

シュウらの言葉を聞いた

ラビ子とウサ太姉弟が、そう告げる


「いいや、前にも言ったと思うが、

あくまでも、お前たちは奴隷じゃ無くて、旅の仲間なんだから、

労働に対する対価は必要なんだよ、

お前たちが家事を熟(こな)してくれる分、

俺やケンは、家具造りや、大工仕事に精が出せるんだからな」

「そうそう、正当な対価だよ」


「分かりました!ありがとう御座います。

私達の出来る事なら、何でも、お手伝いさせて頂きます!」

「まかせてよ!兄ちゃんたち!」


「おう!頼んだぜ!」

「2人とも、よろしくね」


「どうやら、皆様での、お話し合いも終わった様ですし、

ラビ子ちゃんと、ウサ太君の魔導リュックを、

御購入するという事で宜しいですか?」

シュウらの話し合いが済んだ段階で、

ミケルンが、そう尋ねて来た。


「ええ、1個3万ギルぐらいの容量の物で、

2人に、見繕(みつくろ)ってあげてくれますか」

「そう言えば、デザインとか、色違いとかもあるんですか?」


「はい、畏(かしこ)まりました。

ええ、最近では女性用に、明るい色使いとか、

子供向けに、可愛くデザインされた品物も増えて来ましたね」


「へ~、そうなのか、

確かに、冒険者が使うんじゃ無ければ、

地味な色やデザインにする必要も無いもんな、

俺達も冒険者って訳じゃ無いんだし、

ラビ子たちの好きな色やデザインの物を選んで良いからな、

それと、ミケルンさん、ラビ子達の日常生活に必要そうな品物も、

少し多めに見繕ってあげて下さい。」

「お願いします。」


「はい、畏まりました。

それじゃ、ラビ子ちゃん、ウサ太君、私について来てくれる?

まず最初に、魔導リュックを選んで貰ってから、

日用品コーナーへと案内するから」


「はい、分かりました。

ありがとう御座います。ミケルンさん」

「サンキュな、ネコの姉ちゃん」


ラビ子とウサ太は、

店員のミケルンの案内で店の奥へと向かって行った。


「なぁケン、確かパヒュ・トレの素材って、

まだ残ってたよな・・・」

ミケルンらが向かうのを見届けたシュウが、

隣のケンに、そう問い掛ける


「パヒュ・トレって、もしかしてパヒューム・トレントの事?

それだったら、暇な時にでも小物に加工しようと思って、

道具と一緒に、僕の魔導リュックの中に幾らか入ってるけど・・・」

パヒューム・トレントとは、以前に大工仕事や家具造りの材料確保の為に、

シュウとケンで、トレント狩りをした際に偶然見つけた

エルダー・トレントの亜種で、その素材からは、

日本の檜(ひのき)にも似たリラクゼーション効果のある、

良い香りを発散しているのであった。


「おお!でかしたぞケン!

そんじゃ、加工道具と一緒に、

直径15センチ、長さ50センチぐらいが取れる枝を出してくれるか!」


「うん、そのぐらいのサイズの素材なら一杯あるから、今、出すけど、

一体全体、こんな所で何を造るの?シュウ兄ィ」


「暫(しばら)く、この街にも帰れない事だし、

ミケルンさんに、俺の事を忘れられない様に、

記念の品でも造って、プレゼントしようかと思ってな!」


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