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フレームフロンティアオンライン[Frame Frontier Online]  作者: 長月シイタ
フレームフロンティアオンライン
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第二話 学校生活


「――おい、起きろ。おい!」

「……んぁ?」

「やあっと目ぇ覚ましやがったか。もう次集会だぞ。支度しとけよ」


 目を覚ますと自分の教室の自分の席だった。授業中にいつの間にか眠っていて、しかもすでに休み時間も終わっているらしい。

 目の前に立っている数少ない友人の一人。三島みしまに起こされて、まだボケている頭を揺らしながら次の全校集会のために立ち上がった。


「……勿体無いことしたな」

「授業寝てたことか? それとも休み時間寝過ごしたことか?」

「前者だと思うか?」

「んなわけねぇよな、元ニート(、、、、)さんよ」


……俺は一年の頃数ヶ月不登校でニート生活を送っていた。理由は単純に学校生活に嫌気が差しただけだったのだが、今思うと下手な高二病(高一の時だが)拗らせて時間を無駄にした感が否めない。その時培ったゲーム技術は今でも役になっている……が将来の役に何にもならない。

 

 だけど……。


「お前らが真面目すぎんだよ三島。そっちが頑張りすぎっからこっちが頑張ってないみたいな事言われんだよ」

「はっはっは。そうかもしんねぇな」


 自分のゲーム人生に思った下らない感想はこころに仕舞って、友達と下らない駄弁りあいしながら全校集会のために体育館への道程を歩いた。思えばこの時から始まっていたのかもしれない。

 俺らの『小さな戦争(ポケットウォー)』は。





――――――


――――


――




「――――新生徒会長に就任した『浅上深月』です。前年度生徒会長だった三日月さんのように健全で清く正しい学校に――――」


 本当に同年齢なのかと疑うぐらい眠くなる新生徒会長の話を聞きながら俺は、帰ったら何するかを考えていた。


(とりあえずイベント中だし……一番大きい集会所行っとけばなんかしらあるかな。そういえばなんか小さい大会もあるとかって話も聞いたし……)


何をするか……というかゲームの事を考えていると後ろに並んでいる三島から背中を小突かれた。


「結城、お前のねーちゃん出てるぞ」


 言われて顔を上げると壇上に自分の姉『三日月(みかづき) (ゆき)』がいつもの笑顔を浮かべながら話していた。

 『桜吹雪の月姫フリザード・ブリュンヒルド』なんてどこの中二作家が付けたんだよと言いたくなるような二つ名まで付いているほど愛されている如月高校の名物生徒会長だった人である。学校への功績は小さいことから大きいことまで数知れず(二つ名の原因とも噂される学校に花をたくさんプロジェクトなんていう意味わからんこともあったが)生徒先生問わず慕うものが多いまさに天才と言わざるを得ない最強の生徒会長だった。


「そりゃ交代式なんだから前任も出るに決まってるだろ」

「なんだよ~照れちゃってーシスコンのくせにぃ~」


 言い方が腹立ったので肘打ちを後ろに撃ちこんだら嫌なところに入ったらしく『ぐぉぉぉ……』と呻いて静かになった。……ちょっとやり過ぎたか?


「そんなわけでこれからの学校を深月さんに任せます。みなさんも深月さんのことを手伝って、みんなでいい雰囲気な学校を作っていって下さい!」



 どうせ本気で言ってるんだろうなぁと肘付きながら聞いていると。すぐ新生徒会長に変わって、なんだかまた堅苦しい理念的なことを話しだしたし、どうせ三島辺りが起こしてくれるだろうともう一回寝ることにした。






――――――


――――


――




「まさか置いてかれるとは思わなかったわ……」

「私も体育館で寝てる弟迎えに行くなんて初めての経験だよ……」


 あの後三島の報復でクラス全員と示し合わせてみんなから置いて行かれた俺は。数十分後三島から話を聞いて迎えに来てくれたユキ姉と一緒に帰っていた。


「ん? あれは……おーい深月ちゃーん!」


 ユキ姉が前を歩いていた同じ制服の女子生徒に声をかけると声をかけられた少女はこちらに気づきツカツカと早歩きで近づいてきた。


「会長! 教室を覗いてもいなかったのでてっきり先に帰られたのかと思ってました」

「ちょっと用事があってねーそれに深月ちゃん。もう会長はあなたでしょう?」

「あ……はい! これからは更により良い学校を作っていきたいと――」


 と、話を聞いてから俺はコイツが新生徒会長だというのに気がついた。いやまぁ一般生徒と壇上じゃ結構距離あるし気づかなくても仕方ないよね?

 二人が歩きながら楽しそうに話しているのを一歩下がったところから聞きながら歩いていると。会長のほうが初めてこっちに振り向いた。


「そういえば会長……この男は……?」

「おおっとそうだった。この子はねーえへへ、私の弟だよ」


 ユキ姉がそう答えると少女は改めてこっちを向きなおして挨拶してきた。


「初めまして、三日月会長の弟さん。恐らく知っているとは思いますが新生徒会長になりました二年A『浅上あさかみ 深月みづき』です」

「あぁ、えっと……『三日月 結城ゆうき』っす。二年でクラスはDです」

「三日月さん……じゃ被るから結城さん、でいいかしら?」


 清楚で綺麗な雰囲気を纏った浅上さんはそう微笑みながら握手を求めてきたので俺は『別になんでもいいよ』と答えながら握手に応じた。

 これが俺とアイツの最初の出会いだった。



またしても説明回となってしまった……このままでは読者から『こいつ説明文じゃねーと地の文書けねーのか!』とか思われてしまう! まぁあながち間違ってもないんだけど!


 というわけで感想、誤字脱字は勿論。文法についての指摘なども歓迎しています! というか書いて下さいお願いします何でもはしないけど。

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