いたずら
「今日も今日とて今日なんだなあ・・・」
などと意味の解らない言葉を呟く。
現在学校の屋上にいる。
なぜかって?
知らん。
いや、呼び出されたとかじゃなくて、ただ気まぐれで来た。
トイレで大きい方していたらチャイムが鳴ってしまったので、ここに来た。
意味は無い。
無いったら無い。
だから屋上で俺の悪友が寝ているなんて事はない。
そんなことあるわけが無い。
だから俺はその誰かの顔面に足を置く。
「むぎゃっ!!」
おや、変な声がしたなあ。
「いや、気のせいだろう・・・」
「気のせいじゃねえよ! 痛いからどけろ!!
って・・・やめろ!! ぐりぐりするな!! イタイ!イタイ!ちょっ!!マジで止めろ!!!!」
「ッチ・・・わかったよ・・・仕方ねえな」
そう言って俺は足をどける。
・・・本当
「なんでここに居るんだよ・・・」
「それはこっちの台詞だ・・・」
どっちの言葉かも分からないな。
「ちなみにだが俺がここに居る理由は・・・特に無い」
「無いのかよ」
「お前の方こそどうなんだよ」
俺は悪友に向かって問いかける。
「俺は前の授業で寝てたら廊下に立たされたから」
「ここに来て寝ていたと・・・」
「そのと~り」
そういえば前に聞いたんだが・・・
「廊下に立たせるのって一応だめらしいぜ」
「マジで?」
「マジ」
たしか授業が受けれないからダメだとか・・・
でも・・・
「お前抜け出してるし・・・言い訳には出来ないな」
「別にそんなことで言い訳しねえよ・・・」
たぶん怒られても右から左に聞き流しそうだな・・・
俺もそうするが・・・
「なあ、ここから飛び降りてくれない?」
「何でだよ!!!! 意味わからねえよ!!!!」
刺激が欲しいんだよ、刺激が・・・
このごろ面白いことなんて無いからな・・・
「なあ・・・」
「なんだよ」
突然悪友が話しかけてきた。
「放送室でいたずらしねえ?」
「お前・・・天才だろ・・・」
なんて面白いことを思いつくんだお前は・・・
そんなことを言われたら乗らないわけにはいかないだろう。
「それじゃあ・・・」
「いっちょう・・・」
「「いきますか!!」」
「おい、コウ、鍵取ってきたぞ」
「流石だ。シュウ」
ちなみにコウは俺でシュウは悪友。
俺たちは今放送室に居る。
そして俺たちがやることは・・・
「どれだ?」
「・・・あったぞ多分これだ」
チャイムである。
まあ、ようは適当にチャイムを鳴らそうということだ。
現在十時十五分。
“キ~ンコ~ンカ~コ~ン”
チャイムが鳴る。
そして俺がやることは・・・
『ええ~・・・今のチャイムは間違いです。繰り返します。
今のチャイムは、間違いです。
生徒の皆さん、先生方・・・授業を続けてください』
秘技・・・『教頭先生みたいな渋い声』!!!!
俺の特技である。
なんか教頭先生みたいな渋い声が出るというだけ。
「あと何回くらいやる?」
「気づかれるまで何回も・・・
いや、ちょっと待て・・・いい考えが思いついた」
「なんだ?」
「ちょっと待ってろよ・・・」
“ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン”
『お知らせいたします。
秋谷先生はロリコンです。
女子生徒の皆さんお気をつけください。
繰り返しません。』
“ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン”
「くっ・・・」
必死で笑いをこらえるシュウ。
大声で笑いたいが抑えなければばれる。
まあ、もうばれているだろうが・・・
「お、お前・・・天才だろ・・・」
「まあ、ほめるな・・・照れるだろ?」
この秋谷先生はロリコンだと噂されているのである。
「おい、良いのを思いついたぞ・・・」
「・・・お前・・・最高だな・・・」
“ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン”
『お知らせいたします!
なんと浅井先生の浮気疑惑が持ち上がりました!
繰り返します・・・
浅井先生の・・・・・・
・・・緊急情報です。
なんと相手はロリコ・・・秋谷先生の可能性があると発覚しました。
浅井先生の浮気相手はロリコン先生こと秋谷先生である可能性が発覚しました。』
“ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン”
「ハッハッハッハッハッハッハ・・・・・・!!!!!!!!!!」
「カカカカカカカカカカカカカ・・・・・・!!!!!!!!!!」
面白いぜ!!
ちなみにこの変な笑い方は俺な。
もちろんわざと。
「っは!! やべえ、逃げるぞ!!!!」
「待て! 最後に・・・」
“ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン”
『秋谷先生はロリコンじゃあ無かったんですかねえ?』
“ピ~ンポ~ンパ~ンポ~ン”
「逃げるぞ!!!」
「もう遅いぞ・・・」
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するとそこにはロリコンがいた。
「だれがロリコンだと?
だれが浮気相手だと?
さあ答えてみろ問題児」
「あなたです」
親も交えてたっぷり五時間怒られました。