41聖短針 時流(ときながし)
『そうだ!』 『主様!』 『叫べばぜっんぜん怖くない!』
『ワァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』
「うるさいよベル」
『すん』
「ご主人様!」「なんか絵が描かれてるよ!」
絵?
「ホントだ」「これは何の絵だろう?」
「変な形だね」
古生代にいそうな動物だな。アノマロカリスのような姿をしている。
「こっちも絵があるよ!」
こっちは三葉虫かな?
なんで、昔の生物が描かれてるんだろう?
この魚はサカバンバスピスに似ているな。
まだ、通路が続いてる。
先には何があるんだろう?
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「これは祭壇?」
通路の先には祭壇のような開けた場所になっている。
通路とは違い、壁が満天の星々の色になっている。
きれいだ。
『この棒、きれいですわね!』
「どうしたの?」
『セイヤ様、この棒ですわ!』
黄金色だなぁ。 こがねの名前の由来でもある色なんだよね。
『外れたですわ!』
えっ……。
「ラニカぁー」
「何ですかー」「ご主人様ー」
「この棒、鑑定できる?」
「えーッと……」
「聖短針時流」「とある武器の片割れ、合わせると時渡りが使えるようになる」
「スキルはないね」
針なのか?
試しにさわってみると、棒が砕けて15cmほどの針が出てきた。
「ご主人様」「この武器の片割れってご主人様のスキルで出せるやつじゃないの?」
「そうなのか?」
「《聖針召喚》」
「うわぁ!」
二つの針が輝いている。
「なんだこれ?」
まるで、時計のはりのようなものが僕の手元にできた。