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僕の異世界動物記  作者: Yuisei
1章 温帯 ~四季折々の生き物たち~
15/44

15 聖長針 時刻(とききざみ)



 チョウ、きれいだったな~。



 さて、どうしよう。



 迷った。(二回目)



 「ご主人様」「ここどこですか?」



 「さあな、僕にもさっぱりわかんないよ」



 「え~」



 「五郎丸とこがねはわかる?」 「野生の勘とかでさ」



 『わからないですわ』



 『拙者もでござる』



 んー。この世界ではコンパスが使えるかな?



 「《物質創造(アイテムクラフト)》」「方位磁針」



 磁石を回転させないと同じ方向向いてるかわからないな。



 『カパッ』



 カバーを外して、針を回す。



 止まった。



 何回か繰り返す。



 でも、おんなじ方向で止まる。



 「この世界は地球と同じく惑星?自体が磁石なのか」



 太陽も昇っては沈むのを繰り返している。



 この地は自転か公転をしているのか?



 地図も欲しい。 ラニカの両親を探すためにも、必要だ。



 空から見たらわかるかも。



 「ラニカ」「ちょっと待ってて」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 「《物質創造(アイテムクラフト)》」「双眼鏡」



 んー。あれは、チョウの花畑だな。



 ということは、その先に見えるのがストレスが溜まった街だな。



 『主』『あっちにも街のようながあるでござる!』



 五郎丸に言われた方向を見ると確かに街のようなものが見える。



 飛んでいってもいいかもしれないが、ラニカにも体重がある。 何十分も抱えるほど僕はハイスペックじゃない。



 『スタッ』



 「ラニカ」「マウンテンバイクを出して」



 「は~い」



 「それと……」



 「物質創造(アイテムクラフト)」「ヘルメット、2つ」



 忘れてた。頭を守らないと。



 「よいしょ」



 ラニカの頭につける。



 「ご主人様、これは?」



 「マウンテンバイクを安全に乗るためのものだよ」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 日が暮れてきた。今日も野宿だ。



 「料理を作って~」「ラニカ~」



 『コクり』



 さぁ、ラニカが料理を作ってくれてる間になにしよう。



 そうだ! 聖剣召喚をしよう。



 「《聖剣召喚》!」



 「……」



 ナニモオコラナカッタ。



 何で? 



 んー。



 あっ、そういえば僕のステータスってラニカの鑑定と違うのが出ているんだっけ。



 たしかそこにかいてあったやつは~。



 どれどれ。



 あのときのメモ帳を見る。



 フムフム。



 よし、今度こそ。



 「《聖針召喚》!」



 「うわぁ!」



 手元が光ったかと思うと何かが出てきた。



 「なんだこれ?」



 大きさは25cmほど、先が尖っている。反対は穴が開いている。



 ん?



 外せない……。



 右手が固まったように開かない!?



 持ちかえられるか?



 できた。



 どうやらこの針のようなものは落とすことができないようだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 ふう、美味しかった~。



 「ご主人様……」



 「ん?」



 モジモジしている。トイレか。



 「行っていいよ」



 と言ったとたんにものすごい速度で走っていった。



 「これが何か聞かないとな」



 『ブゥゥゥゥン』



 何か飛んでる。



 クワガタだ!



 「オトモダチにな~って」



 ー条件ー無し [コクワガタ]がオトモダチになった。



============================


  種:コクワガタ(Dorcus rectus)


  スキル:

   《飛翔》《勇敢》


  称号:

   〔王者に挑みし者〕


============================



 『ござる!』



 「どうした五郎丸?」



 『こやつは毎度毎度、拙者の食事の邪魔をしてくるやつでござる!』



 このコクワガタが?



 確かに大きいし、強そうだな。



 『何でござるか!』



 『喧嘩なら買ってあげるでござる!』



 珍しく五郎丸が興奮している。



 あっ、バトり始めた。



 『ガチガチ、バキッ』



 『ブゥゥゥゥン』



 あっけなく五郎丸の勝利。このコクワは何がしたかったんだろう。



 「スッキリ~」



 あっ、ラニカが帰ってきた。



 「ラニカ~」「これ何か鑑定してくれる?」



 「はい」



 「えーっと」



 「名前は聖長針 時刻(とききざみ)



 「説明はとある武器の片割れ、合わせると時渡りが使えるようになる」



 「スキルは《縫合》と《一点集中》だって」



 時間? 見た目はまんま縫い針なのに・・・・。



 「ありがとう、ラニカ」



 今日はもう、寝よう。



 そして明日、あの街に行こう。




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