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私のペットは皆何故か凶暴です(仮名)  作者: じゃがいも
まずは味方を作りましょう
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最初の1歩

初投稿です。よろしくお願いします。












暑い。

喉が渇いた。




薄ぼんやりとした頭で私は目を覚まし、やたらと眠い目をいつもの様に開ける。








はずだった。




けれど瞼は重く、異様に体が重い。





風邪でもひいたかな?なんて思いつつ何とか目を開けると、最初に目に入ってきたのは夏に愛用しているタオルケットでは無く、ささくれだった木の床だった。





あっれ私、ベットから落ちたのかな。

目線だけ動かすとそもそも見慣れた部屋では無く、家具も何も無い部屋で寝ていた。






あれ、何だろ、私夢でも見てる?



変な夢だな。





床に手をついて起き上がろうとして、子供の様に小さい手と異様に痩せこけた腕が目に入る。





え?

体縮んだ?

え?何コレ?




え、ってか、頭痛った!!


頭も痛いし、体も痛いし重い。





いやいや変な部屋で、子供の痩せこけた体で風邪ひいて起きる夢なんてどんな夢よ。






異世界転生なんて文字が頭の片隅を掠めたが、いやいやそれこそそんな馬鹿な。

リアルな夢と考える方が余程現実的である。






とりあえず息も絶え絶えながらも何とか体を起こすと、薄ぼけたガラスのコップと水差しと呼ばれるものが目に入る。






ああ、夢の中なのに喉が渇くなんてどういう事だろう。



フラフラとした体を叱咤して、どうにか水を飲む。

生ぬるくなった水でも渇いた体に染み渡り、生き返る様な心地だった。








一息ついて周りを見渡す。

本当に家具も何も無く、私が寝ていた所にもカーペットや布も敷かれていない。

薄ぼけた磨かれていない小さな窓が2つあるだけで、カーテンも無いのに室内は少々暗い。




アンティーク調の薄ぼけた水差しと、これまた薄ぼけた少々歪な形のコップがあるだけ。




木で出来た、小屋のような所に私はいるようだった。







とりあえず、ここから出れば夢も覚めるかもしれない。



階段は無いし、出入り口は一つだけ。





重い体を引きずって、扉に手をかける。

鍵はかかっていないようだが、扉はたてつけが悪いらしく少々重い。

このやせ細った小さな体で開けるにしては、なかなかの苦行である。






緩慢な動作で開けられた扉は、小さくギィギィと鳴いていた。







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