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夢と夢 ~自我に問え~  作者: 神果みかん
短編集 8話~
10/18

「夢(番外編)」神果みかんⅡ

鏡面X

『おい、起きろやクソ弱虫』


「‥‥っ!?」


気が付くと俺は、見知らぬ白い天井を見上げていた。

誰かに貶されたような声が耳に入り、、


『うるっさ、ナレーションは良いからさっさと起きろ』


「だ…誰…ですか…?」


『おはよう、やっと起きたか」


「ぇ…?」


起き上がり、声のする方を見ると


『俺は、お前だよ』



鏡に映る自分の姿

なのに、行動も、言動も、不一致で、気持ち悪さが心をざわつかせている。


思考が追い付かないまま、声は続く。


『‥‥よし、ナレーション終わったな…んじゃ、俺から一つ質問良いか?』


「な…なに?」


『お前は何の為に≪活動≫をしているんだ?』


「‥‥っ!!!」


『おい、座り込んで目を背けようとするな、俺の目を見て話してみろよ』


「‥‥ーーーーーーを変える為…」


『じゃあ、今まで続けてきて、ーーーーの中で何が変わった?言ってみろ』


「‥えっ‥‥と…」


『はぁ…即答できない辺りそういう事になるな、結局≪あの頃≫から何にも変化してない、なんなら悪化してる一方に見てて思うぞ』


「そんな訳…」


『じゃあ≪あの頃≫に抱いた≪自殺願望≫は消えたか?』


‥‥


『≪破滅願望≫は消えたか?』


‥‥


『≪殺人衝動≫は消えたか?』


‥‥‥‥「やめて」


『やめない』


‥‥「どう…して?」


『お前じゃ力不足なんだよ、優しいばかりの世界なんてこの世には無い、そんな甘い世界をお前は作ろうとした、そうだろ?』


‥‥。


『でも、優しいだけじゃ、この世界は生きていけれないんだよ!!!何度も学んだだろ?』


で…でも…。


『じゃあ、配信を辞めた理由を言ってみろよ』


‥ぐ…ぁ…。


『ある人を救えず、その人から言葉のナイフで傷を付けられて、さも自分のスランプだと偽って活動を辞めた。今と同じだよ。』


あ…ぁ‥‥‥。


『人に優しくあろうとして、自分を傷つけてるなら筋違いにも甚だしい、そう思えないのか?』


…。


『もう俺は限界なんだよ、ずっとお前の裏に居て閉鎖された暗闇にずっと一人でさ…何度も泥で足元を埋め尽くされて、掻き出してるのに、それでも減らなくて、、何で…何でお前は一人で抱え込もうとするんだよ…!!!』


‥‥っ…!?


『誰かに頼るのが、そんなに嫌か?お前の身の回りを見てみろよ、多くの人が居てくれてるのが、まだわかんねぇのか??』


‥‥‥‥。


『おい、何か喋れよ、どうして黙ってるんだよ、おい、、、!』


だって…私の事を見ていてくれる人なんて…。


『はぁ…もういい。お前はそこで地を這って過ごせば良い』


‥‥何を…?


『これからは…』




「俺がお前に成り代わる」


『…っ!?』


「自分に正直な心で生きていけるようになるんだぞ?これは良い提案だと思うが?」


『でも‥‥!』


「あ、そうだな、優しくは居てやるが、自分が傷つくようなら即刻ブロックして退路を断つから安心してくれよn…」


『貴方に、そんな器用な事、できる訳が無い…!!!』


「‥‥あ?」


『嫌いな人であろうと、例え親友だろうと、暴力を振って解決しようとするのが貴方でしょ?そのくらい私にも分かるんだよ!?』


「‥‥言ってくれるな、弱者が」


『だから私が貴方を閉じ込めたんだよ、もう誰かが傷つく姿なんて見たくないし…誰にも嫌われない方法を、ずっとずっっと探ってたんだよ????』


「‥‥はぁ…でも、結果は無かったんじゃ…」


『あったよ』


「‥‥‥は?今なん…」


『あったんだよ、誰にも嫌われない方法が』


「‥‥」


『私が優しくあろうとすれば、みんなそれに応えてくれるんだよ』


…でも、それで自分が


『見て、このスマートフォンにある通知を』


お前…もしかして


『そう、みんなに助けを求めたんだ…自分から、沢山の人に』


‥‥。


『確かに心を傷つけてくる人は居るよ…でもね、私が優しく居れば、それ以上に優しくて、応援してくれる人が居てくれることに、凄く気づかされるんだ…』


…お前、もしかして…


『…私ね…』




「みんなの優しさのお陰で、大切な人たちのお陰で、多少だけかもしれないけど…変われてるんだよ」


『‥‥はぁ…お前って、時々大胆になるよな』


「えへへ…でも、貴方が私を守ろうとしてくれたの、嬉しかった」


『は?馬鹿、当たり前だろ?だって俺たちは』


「私たちは」




「『同じ神果みかんなんだから』」


























「」を変える。

きっと、いずれ。

繧ケ繧ュ

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