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夢と夢 ~自我に問え~  作者: 神果みかん
短編集 1話~6話 番外編
1/18

「夢①」白い箱

夢①

気が付くと僕はそこに立っていた。


四角くて、白い部屋


電気が無いのに明るい


それ以外特徴が一切無い、シンプルな部屋


独り言を出そうとすると・・


(ここは・・どこ?)


(あれ・・声が・・)


声が出ない


(あれ・・歩けない・・)


足も動かない


頭もぼんやりとしている


居心地が悪い


その時


上から何やら物が落ちてくる


その物は、たたきつけられる音と共に目の前に落ちてくる


それは、小さい玩具だった


カラフルでなんだか懐かしい


そして


(あれ・・薄くなって・・)


だんだん、物が見えなくなる


そして


目の前から消えてしまった。


なんでか分からない


だけど、少し寂しい


その時


また物が落ちてくる


それは、先ほどより静かに目の前に落ちてくる


それは、学校で使う教科書だった


教科は「数学」


僕の苦手科目だったものだ


でも、懐かしさを感じる


表紙には友達と書いた落書きがあった。


(あいつ・・元気かな・・)


友達の存在を思い浮かべていると


また見えなくなって


消えてしまった。


また寂しくなる


そしてまた物が落ちてくる


次は、沢山落ちてくる


衝撃音が凄まじく


手で耳を覆っていた


僕が見たものは、趣味で使用していた


道具の数々だった。


ピアノ・サッカー・バレーボール・パレット・・・・


数々の道具が僕の足元に落ちてくる。


そして


落下の衝撃ですべてが壊れていく。


(あ・・・)


落ちては壊れ


さらに落ちては壊れ・・・


(・・・・)


捨てたものなのに・・・


なんで・・・


足元の壊れた物が見えなくなっていく


そしてすべて消えた


苦しい・・・


捨てたく無かった


なのに・・・


その瞬間、頭上から紙が降ってくる


それは1枚だけでは無く


止まる事を知らない滝のように


何枚も何枚も降ってくる


その紙を1枚取って見ると


案の不採用用紙だった。


部屋の床が紙で埋まった


それでも止まらない


身体が少しずつ埋まっていく


膝関節まで埋まった


それでも身動きが取れない


下半身が埋まった


それでも止まらない


(いや・・だ・・)


それでも


それでも


それでも止まらない


そして・・・全身が埋まる・・・


・・・


・・



「はっ!」


目を覚ますと部屋に居た


意識がはっきりとしている


声も出る


足も動く


部屋に目を向ける


部屋には


玩具を捨てずに置いてて


苦手を克服する為に取っておいた数学の教科書もある。


そして、趣味の道具も沢山ある。


そして机には・・・


山積みの資料、カップラーメンのゴミ、電源の付いたパソコン。


「夢・・・か」


僕はパソコンに目を向けた


するとメモが開かれていた


読んでみた


それは



「このままでいいのか」



と、書かれていた


僕は不意に笑みを浮かべた


そして


「ありがとう。」


誰に言えば良いのか分からない感謝を口にする。


僕は支度をして家を飛び出した。


「」を変える為に・・・

「」の部分は、自分で入れてみて下さい。

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