表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/315

初期設定

・ちょっとした息抜き程度で書いてます。なので相当のご都合主義な展開があります。矛盾や違和感もあります。

・主人公が本格的にサイコパスなので、そういうのが苦手な方は読むのをオススメしません。

・以上を踏まえたうえで読んだ結果、不快に感じた場合は速やかにこの作品を切ってください。


よろしくお願いします


 

 人がVRMMOを始める切っ掛けは様々ある。

 僕の場合は、クラスの流行に乗り遅れない為だった。


 つい最近まで家庭用VRゲームは一般には馴染みなかったというのに、ゲーム機器の格安化とバーチャルリアリティのクオリティが高まり、若者をはじめ、脳の活性化を促すことから高齢者のユーザーも増えた。


『マギア・シーズン・オンライン』。

 魔法と四季をテーマにした異世界を舞台に、不気味なモンスターと戦う典型的なストーリーを背景にした新たなVRMMOは、僕の高校で話題になっていた。

 クラスで仲間外れ扱いされる訳にもいかず。ゲームに関しては「中間テストの成績が良かったら親が買ってくれるんだ」と皆に答えておいたが、触れないままは良くない。


 中間テストが終わり、梅雨が始まった頃。

『マギア・シーズン・オンライン』はサービスを開始した。


 機器本体の設定を終え、ヘッドギアを装着。ゲームにログインする。


 電脳世界へダイブした先は、ゲーム世界ではなく無機質なホログラムが無数に漂う空間。

 機械音声の案内が響き、僕の前に半透明のパネルが浮かぶ。


<マギア・シーズン・オンラインの世界へようこそ!>


<最初にプレイヤーネームを設定してください>


 キーボードパネルがフッと登場するが、僕の声も認識してくれるはず。

 考えつく名前を言う。


「アーサー」


<既に使用されています。別のプレイヤーネームを設定してください>


「ビリー」


<既に使用されています。別のプレイヤーネームを設定してください>


「チャールズ」


<既に使用されています。別のプレイヤーネームを設定してください>


「エドワード」


<既に使用されています。別のプレイヤーネームを設定してください>


 無難な外国人名を挙げるが、重複ばかりだ。

 日本人名は飾り気ない。

 かと言って、呼びにくい、馴染みない名前も覚えずらい。どこかで聞いた事あるような名前がいい。


「ルイス」


<プレイヤーネーム:ルイス でよろしいでしょうか?

 ※プレイヤーネームは変更できません!※>


 ようやくか。

 僕は選択肢の『はい』を押し、性別は迷わず『男』を押す。


 次は、アバター……プレイヤーキャラの容姿。時間を費やして拘る人が多いけど、僕は興味ない。

 ランダム設定で適当に作って貰うと、銀髪赤眼、体は細身の青年になった。

 随分特徴的で派手だが、髪色は赤を筆頭にピンクや紫まで取り揃えてある。

 漫画やアニメキャラに似せる人も居るから、問題ないかと決定ボタンを押した。


 そして、職業・ジョブ。

 合計12種類ある中から何を選ぶべきか。



<近距離>

 剣士、盾兵、格闘家


<遠距離>

 弓兵、銃使い、魔法使い


<特殊>

 盗賊、墓守、武士


<生産>

 刺繡師、鍛冶師、薬剤師



 ふむ……そうだな。

 そもそも僕は、VRMMOもといMMOが初めてだ。

 戦闘に自信なんて皆無だ。近距離は止めよう。

 とくに盾兵は駄目だ。確かヘイト管理を重役とし、立ち回り次第じゃ仲間を壊滅しかねないと聞く。


 遠距離も止めよう。リアルの射的能力と感覚が求められるからだ。


 特殊系は……盗賊はナイフ、墓守はサイズ(大鎌)、武士はカタナが武器か。

 武士が特殊なのは、近距離戦が得意。斬撃で遠距離攻撃可能。

 ただし、カタナの攻撃方法が癖強いようだ。


 残る生産系。

 武器は、刺繡師はシザーズ(大鋏)、鍛冶師はハンマー、薬剤師は……バスケット。

 バスケット。茶摘みで背負う籠と称した方が分かりやすいだろう。


 武器のインパクトだけは一人前な薬剤師。職業説明を確認する。


<薬剤師>

 回復・能力強化の薬を作成し、味方をサポートするぞ!

 他のジョブよりアイテムをたくさん持てる。ステータスは体力が一番優秀!!


 成程。完全サポート特化のようだ。

 これなら問題なさそうかな。『薬剤師』に決定すると、早速ステータスが表示される。



 ルイス <薬剤師>


 Lv1

 HP:100/100

 MP:-


【ATK】5

【DEF】5

【INT】15


【STR】5

【VIT】10

【DEX】10

【AGI】5


 ※『薬剤師』はMPを持ちません!

 ※『薬剤師』は所有するアイテム数が武器の攻撃力に加算されます!



 ()()()攻撃力。

 バスケットの中にアイテムを収納している設定→バスケットの重さで威力が上昇→アイテムの所持数で武器の重さも変動?

 MPがない=戦闘で使用する特殊能力はない。


 アイテム使用特化、ダンジョンで拾ったアイテムの保管担当、最低限の自衛が可能。

 あとは薬作成の仕様次第かな。


 ステータスポイントに+100加算され、好きに割り振っていいと表示がされた。

 物の作成ならDEXが定石。

 しかし、僕の仮説通り、アイテム所持数で武器の重さに変動があるならSTRにも入れたい。

 ポイントは後から設定出来るらしいので、一先ず何にも入れず、保留にした。



<それではチュートリアルを開始します>

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ