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異世界で開拓を  作者: 急行 千鳥
出向編
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出向編-3

最近、また前書きに書くことがネタ切れ・・・

「手数料が800ギラーって高くない!?」

やっと釈放されたというのにミア“元”被疑者はまだ文句たらたらだ。

「ぅるせぇ!俺の個人的な人脈でアドリミア大使館に掛け合ってアドリミア通貨に替えてから日本円にしているんだ!だから手数料が2重にかかっているんだよ!」

結局その方法で大陸硬貨とか言うのを日本円に換金し、飲食店のおやじへの支払いを済ませ、入国税の支払いも終えたのであった。

「俺の努力と支払いだけで許してくれた飲食店のおやじに感謝しろよ!」


俺はそう言ってミアさんを見送った。

その後、海軍での仕事をするために海軍総司令部へ帰った。


海軍総司令部の自室で書類相手に格闘していると、つけっぱなしだったラジオからニュースが流れてきた

“日の丸ラジオニュースの時間です。

来週に控えたテレビ放送電波の試験放送のため、電気屋にはテレビを買い求める人が殺到しています。ですが、多くの人が最低でも15万からという値段に購入を断念している様子。

私たちはその中でもテレビ購入を決断した人に話を聞いてみました。

「いや~、やっぱり高かったけど、うちお店やってるからさ~。テレビあったらお客が来るかな~って。」

「実際のとこの本音は?」

「い、いや~、そう言ってカミさん説得しただけ。フフフ」

やはり庶民にはまだ高い買い物のようです。

次のニュースです。昨日、桜市神保町に新しい大使館が・・・”


「リネット中尉。」

「はい?」

「テレビ放送が始まるのか?」

「えっ!?谷岡中将、知らなかったんですか!?」

「最近、本土にいることが少なくてな。」

「あ~、なるほど。最近まで私は海軍兵学校にいたので・・・。ちょうどアドリミア派遣の直後くらいから話題になってますよ。」

・・・俺ってどのくらいうわさに疎いんだ・・・。自分で自分が心配になってきた。

「ほら、菊崎市にも“きくのタワー”ってあるじゃないですか。」

「何でも“菊”だな。この市は。」

「まぁ、それはさておきですね、あのきくのタワーがテレビ電波塔だそうですよ。」

「ほぉ~」

なりほど。東京タワーみたいなものか。


「そういえば谷岡中将。」

「ん?どした?」

俺は手を止めてリネット中尉を見た。

「あ、仕事の手は止めなくてもいいので。」

「いや、別に少しくらい・・・」

「副官の仕事は“仕事の補佐”です。それが逆に妨害したとあってはいろいろと私が困ります。」

「・・・はいはい。」

ここだけは相変わらずだなぁ・・・。任務に忠実と言うかなんというか・・・。

「んで?何だ?」

「谷岡中将は、別の世界から来たんですよね?」

「そうだ。俗にいう“転生人”だな。」

「“転生人”なんてもう死語ですよ。」

・・・流行は早いなぁ(泣)。完璧時代遅れだぜ、俺。

「じゃあ今はなんていうんだ?転生人のことを。」

「別に呼び方はありません。人口増えて人種も雑多ですからね。この国は。わざわざ分ける必要性が無くなったんじゃないですか?」

「なりほど。」


「それで、話を戻しますが・・・谷岡中将が居た世界にはテレビは多くあったのですか?」

「そうだな。各家庭に1台くらいはあったな。デカい家だと3台あったりした。」

「そうですか。」


この後、リネット中尉は発言しなかった。なので、俺から聞いてみた。

「なんでそんなことを聞いたんだ?」

「いえ。実は今、海兵を中心にうわさが流れてまして・・・」

「ほぅ。どんな?」

「・・・チャーム魔術師学校に行ったとき、谷岡中将をはじめとするこの国を急成長させた人たちの世界とつながる可能性が見つかったんですよね?」

「まぁ、確かに。だが、実現する可能性は恐ろしいほど低い。」

「それもわかってます。ですが、みんな心配しているんです。

もしも、その低い可能性が実現してしまったら、と。」

「・・・つまり?」

「あなた方は別の世界に帰ってしまうのではないかと。」


「なりほど。そう心配するのはごもっともだが・・・。

何か問題があるのか?」

「えっ?」

リネット中尉は意外だったらしく、思わず仕事の手を止めた。そして、あわてて仕事の続きへ戻る。

「今の政治体制を考えてみろ。

この世界にいた人が副首相までやっている。産業もすでにこの世界の人たちがしっかり技術を受け継いでいる。

軍だってそうだ。確かに上層部は俺のような異世界から来た人が多いが、俺の下にはほとんどいない。それに、上層部全員が異世界から来た人ってわけでもないしな。

となると、俺たちが帰ってもあまり問題はない、と言うことだ。」

「・・・そうですか。中将は、そう言うお考えですか・・・。」


「ただ、いったんは帰っても、その後そのまま元の世界に居られるかな・・・。」

「えっ?」

「いや、忘れてくれ。」


たとえ、奇跡が起きて、帰れるようになったとしても・・・


帰るには、俺自身が変わりすぎたような気がした。





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