海軍都市編-14
そろそろドラゴン編を終わりにして、海軍都市編に戻りたいです。
・・・あ。これも海軍都市編でした。
周りは火の海と化した。
「しょ!消火!リン少尉!消火ぁ!」
「ふ!ふぁい!」
爆弾が直撃しなくて幸いだったが衝撃で強く頭を打ち、俺もリン少尉も軽くパニック状態だった。
消火しながら前進し、Uターンして火事場を脱した。
陸戦隊員たちは、歓声を持って迎えてくれた。
「状況はぁ!?」
俺は消防車から降りながら叫んだ。
「爆弾はほとんどがドラゴンに命中!」
エルネスト大尉が報告してくれた。
「ああ、目の前で見てたよ。死ぬかと思ったぜ。んでドラゴンは?」
「さすがに生きてないでしょう。」
ギィヤァオオオオオオオ!!!
見事なタイミングでドラゴンが否定してくれた。
「オイ、まだ元気いっぱいじゃないか。」
「マジですかい・・・」
「まさかとは思うが、あいつ火を吹くから火は効かない、とか言うんじゃないだろうな?」
「さぁ~、ドラゴンについてはまだわからないことが多くて・・・。そもそもこのドラゴン自体珍しい種類で見ることも珍しいというか・・・」
「わからないことだらけだな!エルフ族といいドラゴンと言い!」
調べておけよ!畜生め!
・・・ふと、思った。
「なぁ、もしかしてなんだが、ドラゴンに放水って効くかな?」
「いやいやいや・・・」
そこへ戦車隊が戻ってきた。
アキム大尉が戦車のハッチから顔を出した。
「中将!どうします?これ。」
「こっからドラゴンを狙えるか?」
「狙えますけどねぇ・・・。熱で砲弾が途中でさく裂するかもしれませんがね・・・」
「とりあえずやってみてくれ。」
「了解!」
「まったく、空軍のせいで逆に近づけなくなったぞ。」
俺はぼやいた。
「ドラゴン!こちらへ接近!」
畜生!だからってそちらから出向けとは言ってないぞ!
「退避!」
俺はそう命令を発した後、消防車に飛び乗った。
思い付きをやってみるか!
「中将!」
リン少尉も飛び乗ってきた。
「リン少尉、少し危険に付き合ってもらうぞ!」
「了解!」
俺は消防車を走らせた。
必要ないが、サイレンを鳴らし、赤色回転灯も作動させる。
「おらー!日本の消防車をなめるなー!こっち向けークソドラゴン!」
未だ火がくすぶる地面を消防車で疾走した。
不整地を走るせいで、上下の振動が激しい。
ドラゴンが火を吹く準備をした。5秒くらい“溜め”があるため火炎放射の瞬間が分かる。
それを見た瞬間に、俺は思いっきりブレーキを踏んだ。
「リン少尉!照準!」
「はい!」
消防車はつんのめるようにして停車した。そのすぐ目の前を、火炎放射が通り過ぎる。
「日本製の特性消火剤をお見舞いしろ!」
空港用化学消防車には水以外にも消火剤も積んでいる。消火時には、この水と消火剤のミックスしたものを放水するのだ。
「了解!」
消防車の放水が、ドラゴンの口へ命中した。
これってまるで某ゲームのマ○オが小型ポンプで活躍するあれみたい・・・。というのはひっこめておく。
グギャァ!
短い悲鳴をあげて、あまりにもあっけないほどにドラゴンは倒れた。
「おお~、さすがは日本の消化剤。」
「ドラゴンを倒せる消火剤とは、消火剤を作ったご本人も思ってもみなかったでしょうね・・・」
「そりゃな・・・まぁとりあえず周りを消火してくれ。これじゃドラゴンに近づけない。」
「了解。」
鎮火したのは、日も暮れる頃だった。
ゥゥゥウウーーーーーウウゥゥゥゥ
鎮火してドラゴンを観察していると、パトカーがやってきた。
「マジでパトカーだよ・・・。しかもセダン型。」
白と黒のパンダ塗装。だがどちらかと言えばアメリカのロス市警に近い塗装だ。
後ろには報告にあった通り、防弾装甲車らしきものもいる。
「桜市警察、特別機動隊の白根警視です。」
俺の前で、一人の警官が敬礼した。
「国防海軍中将、谷岡だ。さて、いろいろ説明してくれますか?」
「とりあえず、海軍都市建設予定地まで戻ってからにしません?」
「ですな。その前に・・・。
このドラゴンの死体、どうしよう・・・」
「ああ・・・」




