海軍都市編-12
内容が今放送中のアニメのパクリとか言われそうで怖いです。
自分でも、少しあやしいところかと・・・
ですが一応言っておきます。パクリではありません!
・・・そのつもりです。
リン少尉によると、夜中にこっそり数名が川を渡り、基地内を偵察したらしい。
どういうわけかリュディガーは本部テントで喚き散らし、陸軍兵に八つ当たりしていたそうだ。
問題はそこからだ。
そこへどういうわけか、パトカーが勢いよく乱入してきた。
「装甲車もいました。恐らく赤い回転灯をつけていたので警察車両かと・・・」
半端ねぇな!警察!
陸軍を制圧する気か!?
「それで?」
「残念ながらここまでです。偵察兵には状況が変化したら撤退するように言ってありましたので・・・」
まぁ、仕方ないか。
それにしてもさっぱり意味不明なことが起きた。
なぜ警察!?
そして気になるのは、その警察が何をしに来たか、である。
リュディガーの敵なのか味方なのか。
我々の敵なのか味方なのか。
はたまた、第3勢力か?
それにしても警察が夜襲とは。恐ろしいな。
つーかどれだけ訓練されているんだよ!警察!
それはさておき・・・
「失礼します!」
ジャネット二等兵曹がやってきた。ちょうどいい。
「ジャネット二等軍曹。ちょうどよかった。例の患者、どうなった?」
「意識が回復しました。さすがエルフですね。すごい生命力です。」
「話はできるか?」
「中将。あのエルフとテレパシーでもできるんですか?ちょうどここの責任者を呼んできてくれと言われたところですよ。」
俺は医療テントに行った。
テントとは言ってもこの医療テントは他のテントとは違い、しっかりした作りをしている。どちらかと言えばプレハブ小屋に近い。
独自で発電機を備え、空調完備。小型化や軽量化された検査機器がならび、折り畳み式のベッドまである。兵器廠の話では“うでのある医者ならこの設備でそれなりの手術はできますよ”とのこと。
「日本民主主義国国防海軍艦隊司令、ならびに臨時海軍陸戦隊隊長の谷岡です。」
俺は長ったらしい肩書とともに自己紹介した。
「ハル・フェルトです。とりあえず助けていただいて、感謝します。」
女性エルフはベッドに横たわったまま、弱弱しく答えた。
「それで、話と言うのは何でしょう?」
ここで、女性から思いもよらぬ名前が出てきた。
「ここに、リュディガーはいますか?」
はっ?
隣で聞いていたジャネット二等軍曹が割り込んできた。
「あの、失礼ですがリュディガーをご存じで?」
「ええ、まぁ。あの、あなた方はリュディガーの連れて来てくださった軍の方では・・・」
テント内には多くの衛生兵がいる。中には知り合いをリュディガー率いる陸軍に殺されたやつもいるだろう。
俺はあわててジャネット二等軍曹に人払いを命じた。
そのかわりにエルネスト大尉とポーラ軍医に来てもらった。
「さて、リュディガーさんについて、話してください。」
エルネスト大尉が尋問官となって質問する。
「えっ?どういうことですか?」
ハルさんは、少し混乱気味だ。
「話したほうが、身のためです。」
さて、ハルさんが話そうとした時だった。
「中将!大変です!」
兵がかけこんで来た。
まったく!人払いと言う言葉を知らんのか!
「何事だ!?」
エルネスト大尉が大声で訊ねる。
「襲撃です!ドラゴンが出ました!」
俺は走り出した。
ギィヤァオオオオオオオ!
マンガにありがちな鳴き声でドラゴンが上空を旋回していた。
「散開!全員散れ!」
俺は叫びながら走った。
アキム大尉が戦車ごと俺に近づいてきた。
「中将!どうします!?」
「戦車の主砲で撃ち落とせるか!?」
「相当距離を取らないと無理です!こいつは高角砲じゃない!」
「わかった!努力してみてくれ!戦車隊は任せる!」
「あぶない!」
この声に敏感になっていた俺は、反射的に伏せた。
すぐ上を、火炎放射の火が通って行った。
「うぁちちちち!」
軍帽焼けた!
焼けた軍帽を投げ捨てつつ、俺は走った。
途中でリン少尉が走ってきた。
「ちょうどよかったリン少尉!消防車でドラゴンを狙撃するぞ!」
「それよりも大変です!」
「ドラゴンより大変なことがあるか!」
「空軍です!」
「んあ!?」
「空軍が来ました!戦闘機6!爆撃機10!」
運命の時が、
とんでもなく忙しいときに来た。




