南大陸ー6
最近は書く暇ができました。
「とぅりゃあああ!」
バートの大剣が敵兵を横なぎにし、鮮血が飛び散る。
「っ!」
ミアが俊足で駆け、敵兵をみじん切りにする。
俺と佐藤は・・・・
「なぁ、佐藤」
「何・・・谷さん。」
「あれ、身体能力高くね?」
「・・・だね。俺も真似できないかも。」
全く何もしていなかった。
パイスから内陸へ馬車で数日、廃炭鉱の奥にあるといわれる核施設へ踏み込んでいた。
一体外務省がどうやってこんな場所を特定したのか。
それに・・・
「敵兵が少ない・・・」
いくら前時代的な世界とは言え、もう少し敵兵がいてもいいものだ。
「タニオカ。これ、微妙に生きているが、尋問するか?」
バートが死にかけの敵兵を指さした。
俺はうなづいて近づく。
「君はこの奥にあるものを知っているか?」
男はわずかにうなづいた。
「助けてくれ・・・。死にたくない・・・」
「どういうことだ?」
「この先の秘密兵器は・・・呪われている・・・。先週の事故から何人も死んだ・・・」
・・・放射能漏れか・・・。
「頼む・・・死にたくな・・・い・・・」
そう言いながら男は死に絶えた。
「佐藤」
「なに?谷さん」
「引き返そう。この先は放射能汚染されている可能性が高い。」
佐藤は懐から機械を取り出した。
「なんだそれは?」
「ガイガーカウンター。放射線測定器だよ。」
しばらく周辺をうろうろした佐藤はうなづいた。
「問題ない。行こう。」
「オイオイ、どっちにしろこの先で放射能漏れが起きているのは確実だぞ。早めに引き返すべきだ。」
「だけど、もう対処済みだとしたら?さっきその男が言っていた“先週の事故”の後、洗浄していればそう大した線量じゃないはずだ。」
「・・・」
俺は黙って同意した。
再び廃炭鉱の奥へ向かう。
進むことには同意したが、何か違和感がぬぐえない。
「ついたぞ!」
エトー青年が叫んだ。
通路の先には広い空間が広がり、そこには重化学工場のような光景が広がっていた。
「待て!」
バートが全員を止める。
「あれって・・・」
ミアが指をさす。
死体。
いま到着したばかりなのに、すでに死体が転がっていた。
俺は佐藤を見る。
佐藤は首を振る。
ガイガーカウンターに反応はないらしい。
「誰何!?」
その大声が聞こえた途端、周りを緑色の作業着を着た集団に囲まれた。
「おい、銃を持っているぞ。」
俺は佐藤にささやいた。
「上を取られているし、数が多すぎる。投稿したほうがいいかもね・・・」
「待て!」
女の声が響いた。
「銃を収めろ!全員周辺警戒に戻れ。」
緑作業着集団が去っていく。
女は近づき、敬礼した。
「谷岡海軍中将閣下ですね?」
「いかにも」
「先ほどは失礼しました。私共は国防陸軍特務です。私はリジー少佐です。」
国防陸軍特務。
日本民主主義国における秘密部隊の総称である。軍人ならだれもが存在を知っており、相手にそう名乗られたら基本的に相手の官姓名すら聞くことはできない。将軍クラスですら、そう名乗られると、指揮官の官姓名しか確認できない。
「ごくろう。リジー少佐。それで何をしているのだ?」
「核爆弾の確保です。ですが、運搬手段がなく難儀していたところです。それで海軍よりあなたがたが派遣されたとうかがってますが」
俺はカルマ特別顧問を見る。平然とした表情。
知っていやがったな、こいつ。
「とにかく処理といいましてもここで爆発させるわけにはいきません。命令書通りの処分をお願いします。」
そういうとゴロゴロと手押し車に乗せられたスーツケースが二つ、運ばれてきた。
「結局、爆弾の完成までは行かなかったようです。ですがお気を付けください、これは、臨界寸前の核物質です。一応中は鉛で仕切られていますが、万が一核物質同士が何らかのはずみでぶつかった場合、核爆発する可能性があるのでお気をつけて。」
「・・・詳しいですね。」
「我々陸軍特務の一部は以前からこの組織に潜っていました。自然と詳しくなるものです。」
「とりあえず、少し休まさせてもらっていいかしら。できれば水の補給も。」
ミアがそういってへたり込んだ。
「ええどうぞ。水はあの世で補給できます」
そういうとリジー少佐は拳銃を発砲。
エトー、バート、ミアの三人は、
そのまま倒れて、
死体となった。
もう少し更新頻度を上げたい・・・(願望)