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異世界で開拓を  作者: 急行 千鳥
日本民主主義国編
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軍-5

この話で僕の中で”下準備編”と名付けた物が終わりです。

次の話からついにいろいろと本格的に動き出すと思います。

零戦が心地よさそうな爆音を鳴らしながら暖気運転していた。


周りには陸軍の緑色の軍服とは違う、青色の軍服と青色の作業服を着た兵が走り回っている。

“そういえば海軍準備室は未だに陸軍と同じ制服だなぁ・・・”

と思っていると声をかけられた。


「おっすたにさん」

振り返ると佐藤が居た。緑色の作業服が何やら黒く汚れている。

「おう佐藤。何だ?お前もかかわっていたのか?」

「まぁね。一応技術将校だから。」

「えっ!?そうだったんか!?」

「むしろ知らなかったの?今、海軍の砲弾も担当してるのに。」

そういえばエヴェリーナ中佐がそんなことを言っていたような・・・

「それで?お前はどのくらいかかわっていたんだ?」

「機銃弾の製造。」

「おまえは火薬に関しては本当に強いな・・・」

驚いて引くレベル。お前本当に大学生だったんか?俺の隣の席に座っていたやつは道具さえ与えれば砲弾や機銃弾をホイホイ作るような奴だったのか?


大学、おそるべし・・・


「佐藤大佐!」

零戦の周りにいた青軍服のうちの一人が佐藤に声をかけた。

「ああ、どうも姫城中佐。」

「いえいえ。弾薬の開発、製造、ありがとうございます!」

俺はその会話を聞きながら驚いていた。

「あ、紹介しておこう。こちら、海軍準備室の谷岡大佐。たにさん、こちら空軍準備室の姫城中佐。」

「どうも!姫城ありさ空軍中佐です!よろしく!」

「海軍準備室の谷岡大佐です・・・。よろしく・・・」

女性パイロット!?そしてこれ・・・15歳くらいか!?

「では私は準備がありますので・・・」

ポカンとする俺をよそに、姫城中佐はさっさと零戦の近くに戻って行った。


「なぁ佐藤。」

「ん?どしたのたにさん?」

「あれ、姫城中佐って何歳だ?」

「あ~、それ?たにさんが不思議に思うのはよくわかるけど、今は言わないほうがいいかも。機銃掃射されそう。だけどたにさんの予想とは違うであろう、とは言っておく。」

「・・・わかった。」



午前8時

姫城中佐搭乗機を含め3機の零戦が、日本民主主義国の空へ上がった。


「さて、ご本人も遠ざかったことだしそろそろ・・・」

「ああ、姫城中佐の年齢?空軍準備室長の亀屋大佐によるとね・・・よ」

その時、俺と佐藤の軍帽を零戦が翼ではじいて行った。


「こらー!何してんだー!」

「すいませ~ん!強風に流されて~」

無線のやり取りに対して俺ら二人は“絶対嘘だ”という判断を下した。


軍帽は、はるか彼方へと消えていった。




ちょうど同じ日の昼、造船所の斎間さんから連絡があった。ちなみに斎間さんはいづれ、海軍のトップになる予定だ。そのために造船所で“第32号艦”を整備しながら海軍について学んでいたのだ。

そして、連絡内容は“第32号艦”の整備が完了した。とのことだった。


さっそく海軍準備室のメンバー総出で造船所へ向かう。


デザインがマ○ダのT2000そっくりな三輪トラックで造船所に乗りつけた俺らは、ドックを見て唖然とした。

特に俺はしばらく口が閉まらなかった。


「なんか・・・デザイン変わってません?」

最初に言葉を発したのはマレナ少尉だった。

「デザインはあまり変わってませんよ。ただ兵装や装備品が変わったので外観が“少し”違って見えるのかもしれませんね~」

斎間さんが“少し”を強調して言う。


「斎間さん・・・」

「はい?何でしょう?」

俺が話しかけただけで脂汗がたっぷり出る斎間さん。

「これ、本当に陽炎型駆逐艦か?」

「ええ、もちろん!レーダーは本山電機製M-試05型にして通信アンテナはアナログ音声電波用に取り換えました。機関はディーゼルエンジンに乗せ換えて、その関係で煙突の形状も・・・」

「変わりすぎだろ!!」


もうこれ陽炎型じゃないよ!

魔改造しすぎて原形とどめてないよ!

艦橋の上にどでかい通信アンテナ、煙突の形状変更、よくよく見てみれば砲塔の形状も違う。


このままだと、イージスシステムを開発して搭載する日も近いかもしれないと本気で思ってしまった。


とにもかくにも、こうして海軍準備室は正式に“軍艦”を所有することになり、少しは海軍らしさが出てきた。


「よっしゃ。明日からは操艦練習だな」

“第32号艦”をみながら、俺はつぶやいた。



最近”評価”が怖い。


つけて欲しいな、とも思う。

だが、他の作者さんを見ていると悪評ばっかり書き込む人もいるらしい。

どうしようか、迷う所である。

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