強化子
連載で書けば、好きに書けると気づいた。
短編だと入り口は1つ。
連載だと入り口は2つ。
連載なら、読者が好きな内容を見れるもんね。
心理学に「強化子」という言葉がある。意味としては、「その行動を繰り返してほしいときには、良い反応を返す」といったものだ。
身近なものだと、「子供がお手伝いをする→親が褒める(強化子)→またお手伝いをする」といった物が分かりやすいと思う。
私は今年から子育てを学んでいる。子供がいるわけではないのだが、私の彼女が境界知能であり、愛着障害(愛情を感じれない)といった問題を抱えている。
そのため、私は彼女の彼氏であり、夫であり、兄弟であり、親であり、子供でもある。
それぞれにあった感情表現をする中で、「彼女の育成」といった目的を見失わないように、大きく伸びた太い柱のような、一貫している指針が必要になる。
理想としては、複数の分野で見つけた指針が、同じ目的を指し示しているのが望ましい。
心理学、言語学、哲学、あるいは個人的な経験から学んだ強力な考え。それらが、一丸となって彼女と私を支えている。
そんな状況を作り出さなければならない。
確かに、彼女は子供っぽい――が、それを含めて彼女であり、その子供っぽさを取り除こうとすれば、彼女は彼女のままではいられない。
心身が崩壊してしまう。
だから、強化子を使って、彼女の子供っぽい部分を少しずつ大人にしなければならない。
彼女も私もそれを望んだから。
人を育てるのは難しい。しかし、パーソナリティ障害者の母のような、会話ができない人間と「関係を修復しろ」と言われたときよりは、近くに光が見える。
……まぁ数年かかるだろうな。




