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製造第4部配属決定

大学院を出て地方の工場でエンジニアとして働いていた俺は、いつものように昼休みにお昼寝をした。

目が覚めると、そこはポケモンたちが存在するポケモンワールドになっていた。


辺り一面に広がる野原、野生のポケモンたちが戯れて遊んでいる。

モンスターボール片手にポケモンを捕獲するトレーナーの姿もあるではないか。

「えっ?!」

俺は目の前の光景に唖然としていた。


「サトル!!何してんのこんなところで!」

後ろから見覚えのない作業着姿の女性が話しかけてきた。

「ほら、早く()()()()戻るよ!」


「えっ、センターって。。。(ポケモンセンター!?)」

俺は、女性に手を引かれながら小走りでどこかへ向かう。


ポケモントレーナーたちの姿が横目に入る。皆、目を輝かせながらポケモンバトルを繰り広げている。

(俺も。。。こんなカッコいいトレーナーになれるのかな。。。)


「着いたよ!」

「えっ、ここって・・・」


「ポケモンセン・・・いや、工場やん!!」

汚れた作業服を着たおじさんたちが煙草を片手に、不思議そうにこちらを見つめている。


「ここは、モンスターボール開発()()()()兼モンスターボール製造工場」

作業着の女性が建屋を見ながら、呟いた。


「君は一体誰なんだ?」

「私?」

「うん」

「失礼ね、もう忘れたの?」

「うん・・・ごめん。もう一回、自己紹介よろしく」


「私は、ワカバ。アサギシティ立大学大学院 理学研究科 生命情報化学専攻 博士後期課程修了 成績は主席(トップ)の大天才よ」


「博士後期!?(こ、こいつ、こんなナリして20代後半なのか!??)」


「まぁ、8年飛び級してるから、私は21歳だけどね」

「8年飛び級!??」


「まぁ、私の話はこれぐらいにして・・・あなたは?」

「俺は・・・」

ポトッ 何かがポケットから地面に落ちる

拾い上げると、それは学生証だった。


「マサラタウン立高等専門学校 モンスターボール工学科?」

「そう、あなた高専出身なのね。やるわね、しかもマサラ高専って、エリート中のエリートじゃない」


「改めまして、よろしく、サトル」

二人で強く握手を交わす。


キーンコーンカーンコーン


「やばい!!入社式始まっちゃった!!急ごう!!!」

僕らは走って、急いで会場へ向かった。


「えぇ、次は、、、ワカバさん、、、ワカバさんはいますか?」

ステージ上に立ったセンター長が、マイクで呼びかける。


「はい!!!いまーーーす!!!」

大声で叫びながら会場内に突入するワカバ。


「おぉ、ずいぶん活きがいいね」

センター長が微笑みながら、呟く。


ハァハァハァ

息を切らしながらステージに上がるワカバ。


「ワカバさん、貴方をモンスターボール開発センター センター長補佐役に任命する」

「はいっ?」

ザワザワ・・・

「う、嘘だろ・・・!?新人だぞ・・・?」

会場内でどよめきの声が上がる。


「まぁ、お父さんが・・えら・・・博士だしね」

古参っぽいおばちゃんたちの声が、周囲の雑音で途切れ途切れ聞こえる。


ワカバは不思議そうに下を向きながら、ステージを降りていく。


「では、次。製造の職を任命していきます。」

「製造第1部 ・・・さん、・・・さん、えー続いて製造第2部・・・」

次々に周囲の名前が呼ばれていく。


「それでは、最後。製造第4部・・・サトルさん」

「はい」


俺はゆっくりと、人生で2度目の配属命令を受けるべく、ステージへ向かう。

「サトルさん、あなたを製造第4部配属とします。よろしくお願いします」

工場長の名前が押印された立派な書類が、俺の手に渡された。


こうして俺は、製造第4部としてモンスターボール製造に携わっていくこととなった。


「てか・・・製造第4部って・・・なに・・・?!」


次回 「現場教育始動」








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