夕日、トンボ、お迎え
200文字小説、というのが気になって、私なりにひとつ作ってみました。ぴったり、というのはやはり難しいですね。
幼い頃、毎日の様にあいつと遊んだ。
楽しくて、嬉しくて、時間はあっと言う間に過ぎた。
夕日で空が茜色に染まり、トンボが黒い影になる頃、お迎えがやって来た。
もっと遊びたいな、もっと一緒に居たいな、そう思った。その時あいつが
「ケッコンすればずっと一緒に居られるんだよ」
そう言うので、私は迷わず
「うん!」
そう答えた。子供だったけど嘘はなかった。
今、あいつは誓いの言葉を口にしている。
そして私も言う。
「誓います」
「おやつ」にもほぼ同じ内容のお話がありますが、微妙にラストが変わって(増えて)ます。