表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の丘学園戦記  作者: 東雲 暁星
NMS
88/91

NMS ― 起死回生の鍵

「あーあ、ったく。

なんで俺たちが従業員に使われなきゃいけねぇんだろうな。

しかも俺だけ捕まるし」



誰かが返事をしてくれるわけでもないが、愚痴りたいんだから仕方ない。



「とりあえず腹立つから…ユキでも取っ捕まえるか」



しかし、あいにくこの建物は無駄に広い。



まぁ俺たちだけしかいないから無駄に広く感じるわけだが…。



手っ取り早くユキを捕まえるなら呼び出せばいいわけだが、つい30分ほど前に追跡者になったばかりの俺の呼び出しに応じるわけがない。



んー…いったいどうしたものか?



そろそろ日も沈んできてるし、ラストバトルも近いだろうからな…。



一発ぎゃふんと言わしてやりてぇのに。



どうしたものかね。





『おい本多、電話だぞ』



「はぁ…?電話?

ったく…俺の灰色の脳細胞が頑張って奇策を考えてるってのに――って、そういえばこれ本多のケータイじゃん。

ってか、いまの着信音は一体なんなんだよ!!

明らかにユキの声じゃねぇか!!」



そういえば、さっき俺が本多のケータイを使ってアホ従業員と会話していたときにまひるに見付かったんだよな。

それで代わりに本多が俺のケータイを持ってったんだっけ。



んで、そのまま俺の手元に本多のケータイ。





つまり…やれってことだよな?





ディスプレイには知らない番号。



いや この番号は…従業員のあいつか?


よし、いっちょかましてやるぜ!!



「なんだ?」



本多のように、短く返答をする。

声色を真似るのも忘れない。



『あーやっと出ましたか。

本多様ならワンコールで出ると思ったんですが』



無茶を言うな。



「で、何の用だ」



『まぁわかってるでしょ?

次のミッションですよ。

さくっと片付けてくださいねー♪』



う…語尾がキモい…。



だがどうやら俺が長谷川だとは気付いていない様子…。



よし いける!!



「また何か手伝わせるつもりか?」



『さ、さぁ?

いったいなんのことだかさっぱりまったくわかりませんよ?

あはは…』


あはは、じゃねぇよ!!

と、心の中で毒づく。



『とりあえずミッション内容を伝えますから、あとは適当に頑張ってくださいねー』



「いいから早く言え」



『はいはい、わかりましたよーだ』



いちいちむかつく従業員をさらっと流し、俺はユキにメールを出した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ