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星の丘学園戦記  作者: 東雲 暁星
学園戦記、夏
44/91

学祭戦記、夏 ― プールの匂い


「異常はねぇんだな?」



『はい いまのところありません』



「変化ないって?」



「あぁ…ブラフかもな」




結局グラウンドに来た俺たちはとりあえず中庭に連絡をとったが―



現在異常なし



とのことだ





「じゃあブラフだとして

中庭に注意を牽いておいて…ハセ君ならどこで何をする?」



「んーベタなら屋上…か?

いや 屋上はアレがあるから有り得んか…体育館とかノーマークだよな?」



「そうだよね 体育館に数人持ってく?」



「いや…向こうが動くまでは動けないな

一カ所に固まると空いた場所を突かれるから…」




そうなんだよな…


生徒会役員VS暴徒


なんて言われているが―基本的に生徒会役員は暴徒の暴走行為を未然に防ぐ方法が無い



だって奴らがいつどこで何をしでかすかなんて俺たちにはわからんだろ?





生徒会役員VS暴徒



この言葉が表す本当の意味は―暴徒の起こした騒動を生徒会側がいかに早く解決するか



素早く解決 暴徒を拘束することができれば生徒会側の勝利



暴徒に逃げられたならば暴徒側の勝利



という実に生徒会側不利なシステムだ



…だから余計いかに総会長が凄いかを思い知らされる



だってあの人はこの生徒会側不利なシステムで不敗なのだから





だがしかし…いまは俺が生徒会側の指揮官なのだ





「やっぱりしばらく様子見かぁー…」



サヨが退屈そうに呟く



「仕方ねぇよ こればっかりは」



それに と 付け加える



「嫌でもすぐに忙しくなるさ」



「ふーん…じゃあさ いまのうちに満喫しないとね!!」



「満喫って…だから遊びじゃー…」



「あーもぅ わかったよ

じゃあさ とりあえず視察に行かない?」



「…視察?」



「そ 私たちのクラスの」



俺たちのクラス…



確かプールで喫茶店だっけ?



そういえばプールはグラウンドから近いしな



「まぁ… 行ってみるか?」




確かにプールで喫茶店なんていかにも怪しい匂いがするしな…



…怪しい匂いって 別に塩素とかそういう意味じゃないからな?





…というか食材管理はどうやってるんだ!?




…いや まぁそんなことはいいか




「うんっ 早くいこ?」




そして再び手をとられる





…サヨっていつもこんなんだったか?



何と言うか…積極的?





いつもはまひるがこんなんだよな…





まぁ…たまにはいっかな





俺の手を握るサヨは いまにも鼻歌を歌いだしそうなくらい上機嫌に見えた





そうだな…


せっかくの学園祭だ



楽しめるときに楽しまないとな



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