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星の丘学園戦記  作者: 東雲 暁星
学園戦記、夏
43/91

学祭戦記、夏 ― デート気分?



「…ったく 意味わからんぜ…」



まさか窓を侵入 脱出に使ってくるとは…



そこまで考えてなかったぜ…



だって放送室2階だし





「管理室は武田君で放送室は渋谷君か…」



隣を歩くサヨが言う



放送室同様 管理室が持ち場だった役員も拘束されていたらしい



ロッテ制が効いたらしく役員の片方が武田の顔を見ている



これで武田と渋谷はマイナス100点は確実だな



…まぁ捕まえたらだけどな



じゃなくてぜってぇ捕まえる



あいつらだけは絶対にな





「…で ハセ君?」



「ん なんだ?」



「その紙切れは?」



サヨが俺の持っているものを指差す



「放送室の操作パネルのとこにあった 渋谷からのプレゼントだよ」



そう言って俺はそれを手渡す



「えっと…」





「親愛なる生徒会側の諸君

ならびに我が永遠の戦友長谷川

我々の活躍に期待をよせる生徒諸君の為にもまずは我々が先手を打たせてもらった

さて いきなりではあるが 次に我々は中庭で諸君らの為にイベントをおこなう予定だ

ぜひ奮ってご参加頂きたい

時刻は11:00

一同心よりお待ちしてしている 以上だ

     学園のアイドル 渋谷

追記 お前のイスはちゃんととっておいてある

いつでも帰ってこい 待ってるぞ」



「だってさ」



「読みゃわかるよ」



不機嫌さを全面に押し出したひとことを吐く





不機嫌な理由は2つ



こんな予告を送り付けてきて 余裕を見せ付けていること



そして…俺をまだ諦めてないこと



いや…それはどうでもいいか



もう戻るつもりはないしな





さて このツッコミどころ満載の犯行予告書をもう一度手に取る



「どうするの?行く?」



サヨの持ち掛けに俺は首を軽く横に振る



「俺らはまだいいだろう

一応H隊に中庭の捜索を頼んであるしな」



そっか とサヨ



「じゃあいまからどこ行こうか?」



なぜか声が弾んでいる



「楽しそうだな…遊びじゃないんだぞ?」


「むぅ…わかってるよ」



「まぁ…とりあえず見回りに行くか?」



最初の騒動からもう1時間以上経っており 学校内がやっと学園祭らしくムードになってきている



どのクラスや部活も露店に精を出しているのが歩いていてよくわかる





というか もうすぐ11:00じゃねぇか!!



「ほんと?じゃあ私グラウンドに行きたいなー!!」



「だから遊びじゃないんだぞ…?」



「わかってるって!!ほらハセ君早く早く!!」



そう言って俺の手を握り 駆け出すサヨ



「おいおい…生徒会役員が廊下走ってたら…」



どうするんだ と言おうとしたが―それは叶わなかった



「そこの2人!!廊下を走るんじゃない!!…って 代行!?」



案の定見回りをしていた他の役員に注意されてしまったからだ



「はは… 見回りご苦労さん…」



そう言って苦笑いをしながら軽く手を振ると

その役員は困惑した表情ながら お疲れです とだけ言って俺たちを見送った










この一件のせいで 後に


俺とサヨが付き合ってる疑惑


サヨとまひる 二股疑惑


まひるからサヨに乗り換えた疑惑


二股の上をいくハーレム疑惑


など様々な憶測が飛び交ったが―現時点でそれらはすべて噂にすぎないとだけは言っておこう




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