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星の丘学園戦記  作者: 東雲 暁星
学園戦記、夏
41/91

学園戦記、夏 ― はじまりを告げる高笑い



体育館には全校生徒がぎっしりと詰まっていた



体育館に居ないのは一部の教師と生徒会側の生徒だけ



生徒会側の生徒はすでに配置についている





『―であるからだね

はっはっはー』



舞台上では学園長がいつものマイペースさを発揮しながら話をしていた



さすがにいつもの日の丸扇子は仕舞っているようだが―かれこれ数十分も呑気に話している





「どこも異常はねぇな?」



次々と異常なしという台詞が鼓膜を振動させる



俺とサヨは相変わらず体育館の放送室で全校生徒を見下ろしていた



まひるは駄々をこねながらもロッテの相手と持ち場についていった





「さすがにみんな退屈そうだね」


サヨが生徒を見下ろしながら言った



放送室が二階にあるため体育館にいる生徒を見下ろす格好になる





ほとんどの生徒が退屈そうにしながらも一応学園長の話を聞いているみたいだ



まぁ一部隣と喋ったりしている生徒もいるが―それはまぁ仕方ないことだろう



だって正直長いもん…



さすがに暴れ回る生徒は生徒会側が止めに入るが―そんな生徒はまだ居なかった





「…あれ?」



ふとサヨが疑問の声をあげる



「どうした?」



「なんだか委員長 そわそわしてない?」



そういって指差すのはうちらのクラスの委員長



たしかに周りを気にしているように見える



「どうしたんだろうね?トイレとかかな?」



サヨはあまり気にしてない様子だったが―俺はどうもしっくりこなかった



…何か嫌な予感がする



そう俺の優秀な第6感が告げている



俺は全神経を集中させて周りを観察した



「なっ…ちょっと待てよ!!」



居ない…!!



あの問題児たちが…!!



「どうしたの!?」



「渋谷たちが居ねぇ!!」



「うそっ…!!」



すると突然叫び声がイヤホンから聞こえた



『代行!!なぜかA4と連絡がとれません!!』



なんだって…!!



A4っていうと…



俺は秘密兵器でA4の持ち場を確認



「なっ…マジかよ」



最悪だ…



「C1からC3に告ぐ!!直ちにA4を応援に!!」



イヤホンから了解ですと聞こえると同時に体育館に異変が





「なっ…今度は…」



電気が一斉に切れた





体育館の電気装置に一番近いのは…



「E2 どうなってる!?」



『そっ それが…管理室に鍵がかかって…至急応援を!!』



なんてこった…!!



「D1 まひる 管理室に至急行ってくれ!!」



『り 了解です 先輩!!』



管理室を含む特別な部屋は一部の生徒会役員しか開けれない



その一部は附属なら四柱だけ



本校役員でも数人だけだ





「放送室はどうなった!!」




体育館がずいぶんざわついている





『いま…つきましたが…こちらも鍵が…!!』



こっちも鍵だと!?



俺が行くしかないか…!!



「わかった 俺が行く!!

C1とC2は持ち場に戻ってくれ!!

行くぞ サヨ!!」



「あ うん」



放送室が占拠…



考えられることはただひとつ





『ふーっはっはっはー』





…予想的中




畜生…すぐにとっ捕まえてやる…!!



待ってろよ…渋谷っ!!



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